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片目のオオカミ 白水Uブックス161
定価 ¥935
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 白水社/白水社 |
発売年月日 | 2007/05/20 |
JAN | 9784560071618 |
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片目のオオカミ
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片目のオオカミ
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傷ついたオオカミの心を癒す少年。人間と動物との共生,未来への希望をこめた愛と友情の物語。(ヤングアダルト図書総目録より)
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動物園の檻のこちら側と向こう側。1匹のオオカミと1人の少年が出会う。 オオカミは片目だった。ひとりぼっちで不幸だった。 少年はそんなオオカミを見つめていた。ずっとずっと見つめていた。 オオカミはそんな少年に苛立った。ひとつの目で見つめ返した。 少年はオオカミの気を静めるように、...
動物園の檻のこちら側と向こう側。1匹のオオカミと1人の少年が出会う。 オオカミは片目だった。ひとりぼっちで不幸だった。 少年はそんなオオカミを見つめていた。ずっとずっと見つめていた。 オオカミはそんな少年に苛立った。ひとつの目で見つめ返した。 少年はオオカミの気を静めるように、自分もひとつの目を閉じた。 片目の1匹と片目の1人は、ゆっくりと見つめ合った。 そしてオオカミと少年は、ゆっくりと思い出し始める。自分たちがどうやってここに来たのかを。 片目のオオカミはアラスカに住んでいた。両親と、五匹の兄弟がいた。そのころ、片目のオオカミは片目ではなかった。 片目のオオカミが片目と自由を失ったのは、愛するものを守るためだった。 少年はアフリカに生まれた。父も母もいなかった。 いろんな苦労をしてきたが、少年には1つ、特技があった。お話をするのがとてもうまかったのだ。 澄んだ心の少年は、動物たちとも友達になった。ラクダにチーターにヤギにハイエナ。 うわさに聞いた<緑のアフリカ>を目指した少年は、そこで、1組の夫婦と出会う。 だが、開発にさらされるその地も、永住の地ではなかった。 そして1匹は北から、1人は南から、この町にやってきた。 少年はなぜオオカミに引き付けられたのか。オオカミは少年を受け入れることができるのか。 ダニエル・ペナックは、フランスの作家である。 モロッコのカサブランカで生まれ、両親とアジア・アフリカの各国で暮らした経験を持つ。高校でフランス語を教えながら著作活動を行っていたが、のち、専業作家となった。 本書は児童書のくくりであるが、静謐で深く豊かな抒情をたたえた奥行きのある作品である。 囚われのオオカミ、天涯孤独の孤児と、現実的な困難を持つ者たちを描きつつも、その視線はどこか柔らかく温かい。 オオカミの孤独に心震えながら、生きるために働く少年をはらはら見守りながら、作者が開く扉の向こうの想像の世界の豊かさに目を見張る。 大きな掌に掬われるように、オオカミにも少年にも温かな結末が訪れる。 これはまっすぐに生きようとするものへのエールである。
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