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嶽本野ばら【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 小学館/小学館
発売年月日 2007/03/31
JAN 9784093861854

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商品レビュー

3.3

50件のお客様レビュー

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2024/02/16

初嶽本野ばら先生

ありえない設定でスタート。初嶽本野ばらさんだったので。こんな感じかと読み進めていきました。なかなか人生上手く行かない感じが面白かったです。

きいろとりこ

2023/06/22

最高に面白かったです。冴えない&売れない漫画家の星沢皇児(こうじ)は朝起きたら美青年になっていた。整形無しで美貌を手にした彼を羨ましく思う反面、いくら外見が変わっても内面が伴わないと結局うまくいかない。そんなことを考えさせてくれた。ゲロ子ちゃん永遠に推せる。

Posted by ブクログ

2022/05/28

「いつわりの功名心にぼくが関心を持ったか?愛にも、とりわけて名声にも。だがこれらは求めないのにやってきて、ぼくの許で生い立ち、それらがなしうること──つまり一つの名前をぼくに与えた。しかしそれはぼくの求めた目標ではなかったのだ。たしかにぼくはかつてはもっと高尚な目標を持っていた。...

「いつわりの功名心にぼくが関心を持ったか?愛にも、とりわけて名声にも。だがこれらは求めないのにやってきて、ぼくの許で生い立ち、それらがなしうること──つまり一つの名前をぼくに与えた。しかしそれはぼくの求めた目標ではなかったのだ。たしかにぼくはかつてはもっと高尚な目標を持っていた。だがすべては終わった」 (本作より。バイロンの詩の一節) バイロンにこんな詩があるとは知りませんでした。とても胸を衝く詩だし、本作『変身』を象徴している詩でもあるように思います。佐藤春夫の『田園の憂鬱』がブレイクの詩「病める薔薇」からインスパイアされたように、野ばらさんが本作で度々引用するバイロンの詩からも、強いこだわりと美しさを感じます。 そうです、こだわりです。本作ではこだわること、周りの人たちからは「無駄な美学」と言われてしまうような美学にこだわり続ける主人公、星沢皇児が登場しました。三十路になっても少女漫画家を夢見る不細工な男が、ある日を境に美貌、富、地位、何もかもを手に入れます。正直、あまり素直に飲み込めた内容ではありません。これではなろう小説みたいになるぞ。星沢のこだわりにさえ、序盤の方では「キツイなー」となってしまいました。 しかし、読み進めていくとどうも様子がおかしいぞ。イケメンになったはずの星沢は近づいてくる女性たちにことごとくフラれ、次第に自分の虚栄心に気が付き、「俺は何者なのだ?」「みんなは俺に何を求めている?」と、アイデンティティ・クライシスに陥ってしまう。ここ、すごくリアリティがあって、読んでいてちょっと重かった…。正宗白鳥を読んでるみたい笑。やっぱり野ばらさんの作品は、どこまでコメディーなタッチでもどこか抗いがたい貫禄みたいなのがあります。すき。 ……話がそれましたが、兎に角、序盤とは毛色の違う感情が徐々に私を呑み込んでいきます。そしてゲロ子です。何となく最後はゲロ子に戻ってくるとは予想していましたが、このゲロ子も芯のある女のコでした。野ばらさん作品をまあまあ読んできた私としては、やはりゲロ子のような、我を貫く女のコが大好きです。そして、最後にそのことにちゃんと気がつく星沢皇児も、好きになれました。 野ばらさんの美的感覚は、独特かもしれません。『鱗姫』の楼子ように極端に美を求めるキャラクターを描きながら、ゲロ子のような美しい心を持ったキャラクターも描きます。そんな野ばらさんのキャラクターたちに、私にはとても魅力を感じます。決して押し付けがましくない、けれど決然と滾る精神に圧倒される……。本作もそんな、野ばらさんらしさをとことん感じる作品の一つだったなと思います。

Posted by ブクログ

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