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狼なんかこわくない 改版 中公文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 中央公論新社/中央公論新社 |
発売年月日 | 2006/10/25 |
JAN | 9784122047587 |
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狼なんかこわくない 改版
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商品レビュー
3.8
7件のお客様レビュー
庄司薫、青臭くて面倒臭くて好きだ。青春論なんだけど、何も若さの特権とか、逆に若気の至りを説いているわけじゃない。庄司薫は生涯ずっと青二才かもしれないし、むしろ読者としてはそうあってほしい。人間として大切な純粋さや誠実さは、年齢に関係なくいかに獲得してきたか、いかに失ってきたか、そ...
庄司薫、青臭くて面倒臭くて好きだ。青春論なんだけど、何も若さの特権とか、逆に若気の至りを説いているわけじゃない。庄司薫は生涯ずっと青二才かもしれないし、むしろ読者としてはそうあってほしい。人間として大切な純粋さや誠実さは、年齢に関係なくいかに獲得してきたか、いかに失ってきたか、それによって決まるものだと。オイラは後悔しない代わりにあまり反省をしないけど、自己否定のきっかけとして時々は反省しようと思った。 それにしても70年代に書かれたものにもかかわらず、いま読んでもまったく違和感がないことに驚いた。「大きな大人」は2019年でも増加中だ。情報洪水と言っていたけど、いまは自分からそこに飛び込んでいる人の方が多い。電車の中を見たらゾッとする。通学中の子どもも通勤中の大人もケータイでゲームしてるし。個人売買やYouTubeとかでプロとアマチュアの違いがなくなってきた部分があるけど、子どもと大人の違いも曖昧になってると思うな。 『赤頭巾ちゃん気をつけて』が「男の子」いかに生きるべきか、って十年間考え続けた成果だったというのは嬉しかったな。だから夢中で読めたんだな。「これぞ男の生きる道」とは、みんなの幸せを考えること、そしてそのためには強さに支えられたやさしさとでもいうべきものを育てること。赤頭巾ちゃんが教えてくれたんだよね。だからお袋さんの「自分のことは自分でしなさい」「人に迷惑かけちゃだめよ」の教えをしっかり守って、やっぱり面倒くさい由美にもやさしかったものね。しかしこの歳になっても18歳の薫が考えることに違和感がないとうのはどうなんだろう。これを純粋さと自分では言い難いもんなぁ。
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中年に差し掛かった著者が、自身の青少年期を回顧しつつ、その時代への社会の目線を斜に構えながら切り取っていく。 いい大人がこんな風な自己憐憫満載の懐古的青春録を書いて気恥ずかしくはないのかということと、その斜に構えっぷりな叙述に鼻白む感じ。
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"若々しさのまっただ中で犬死しないための方法序説" 庄司薫氏の青春論。 傷つきやすい青春、とか、そういった類いのはなしはたくさんあるけれど、もしかしたらその中で庄司薫ほど、そんな"青春"をまっすぐ見つめた小説家はいないんじゃないか。 傷つ...
"若々しさのまっただ中で犬死しないための方法序説" 庄司薫氏の青春論。 傷つきやすい青春、とか、そういった類いのはなしはたくさんあるけれど、もしかしたらその中で庄司薫ほど、そんな"青春"をまっすぐ見つめた小説家はいないんじゃないか。 傷つきたくない、傷つけたくないという若々しさ、他者を愛することのむずかしさに向き合い、10年間、悩み考え尽くした結果が"赤頭巾ちゃん"なのだと思うともうどんどん愛しくなる。 その人生をかけて、若々しさという壁を正々堂々のりこえて、他者への愛を語る庄司薫、その切実なドラマティックさにわたしはもうすっかり惚れ込んでしまっているのです。
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