教室に正義を！ いじめと闘う教師の13か条

諸富祥彦【著】

• 販売会社／発売会社: 図書文化社/図書文化社
• 発売年月日: 2007/07/01
• JAN: 9784810075021

商品レビュー

2018/07/10

いじめがあったときに、まずは事実確認と問題解決に目がむきがちだが、一番大切なことは「被害者の保護」ということが強調されていて、そこは目から鱗だった。

2017/12/03

いじめが本当にない学校を作るには、正義の感覚に貫かれた学校をつくること。クラスの人間関係がつくられていても、つくられた人間関係の中で「何か楽しいことをやっちゃおう」という快楽主義的な雰囲気、退屈しのぎの気持ちが起きるなかで、いじめは発生する。

2013/09/25

こういう本は当たり前のことがたくさん書いてある。だから敬遠する人がいるけど、優秀な人はあたりまえな所は読みません。有益なトコだけ読むのです。

以下、目から鱗（ってほどでないことも含む）な内容
＿＿＿

p23
二種類のいじめがある。①快楽主義的ないじめ　②教育指導的ないじめ　　後者の存在が隠れやすい。
教育指導がいじめに発展するのは、社会の縮図っぽいよね。高度セキュリティ社会のなんと生きづらいことか！

p67
家庭との連携が難しい。　親と対立関係にならないようにするのが重要なポイント。なにより優先するのは子どもの救済だから、親とのいざこざに無駄な時間を割いてはいけない。

p109
加害者ケア（出席停止）はただ休みになってしまうと考える人がいる。家で一日中ゲームをやるだろうということは当然想定済み。それだけにさせないのが教師の仕事。忙殺！！
休み中の家庭訪問で、子どもにどれだけ葛藤を味わせることができるかが肝要。

p131
ルールのない慣れ合いクラスはいじめ発生が多い。
行動規範が無いと人はストレスを感じやすくなる。自分の思うように行動して、あとから難癖つけられるのは自尊感情を傷つけることになりかねない、だから先に悪ものを作らないようにするためのルール作りは大事なのだ。

p155
アンガーマネジメント
http://matome.naver.jp/odai/2134974578633772601

誰かが怒り始めたら、ゆっくり10秒数えるというルールを決めておく。その10秒の間に心を落ち着ける事ができるパターンが完成したら勝ちさ。

p157
アドラー心理学
フロイトの伝記を読んだので。アドラーはフロイトと決別します。

p169
アンケートは曖昧に作る。
記名式アンケートはチクリ犯を生み出しかねない。だから、曖昧な質問を作る。火のない所に煙は立たないのだから、その煙の察知を敏感にできるようにする。
もし怪しい雰囲気を出す子どもがいたら、個人面談をうまくする。

ストレス・チェック・アンケート
いじめに直接関係ないが、いじめを受けている子は間違いなくストレスに悩まされている。子どもの変化を探るためにも活用できると良い。

これらのアンケートはいきなりやると身構えてしまい、素直な結果が出ない。より成果を上げるには、定期的に行い子どもたちにアンケートになれさせる、またはアンケートに違和感を感じさせないようにする環境の準備が肝要である。

p174
ストレスチェックの傾向
女子は比較的相談をしたがる。しかし男子は相談したがらない。ストレスの多い男子はうつの傾向にあることが多い。

p206
本紹介
『君を守りたい　いじめゼロを実現した公立中学校の秘密』
『教室の悪魔　見えない「いじめ」を解決するために』