雪明かり 新装版 講談社文庫

藤沢周平【著】

• 販売会社／発売会社: 講談社/講談社
• 発売年月日: 2006/11/14
• JAN: 9784062755658

商品レビュー

2025/07/27

わりと暗めの短編集……ではあるのだが、ほんのりと明るい。この短編集が最後の『雪明かり』の題を持ってきているのはまさしく適切だと感じる。

『遠方より来る』が好き。主人公の三崎甚平が（本人視点だと）妻に小言を言われて安月給のうだつのあがらない男、みたいな描写で進む。
しかし刃傷沙汰直前みたいな状況を鑑賞中に「おまえなら勝てるか」と上司に振られて「は。あれくらいなら」と答え、描写はないけどそのまま怪我もなく蹴散らすというのが良かった。実際、ここまで散々武芸の努力をしてきた描写あったもんな。

2023/04/20

改訂版短編集　相変わらずの藤沢節　恐喝　入墨　潮田伝五郎置文　穴熊　冤罪　暁のひかり　遠方より来る　雪明かり。

2022/08/27

2006年発行、講談社の講談社文庫。8編。ほぼすべて他の短編集やアンソロジーで既読。覚えがないのは『冤罪』のみ。『冤罪』武家物で家柄が上の家の息子が不正をするよくあるパターンだが、最後のシーンはちょっと笑える。明るい未来があるか。『雪明かり』最初のシーンから最後のシーンへ続く心の動きなどが秀逸だと思う

収録作：『恐喝』、『入墨』、『潮田伝五郎置文』、『穴熊』、『冤罪』、『暁のひかり』、『遠方より来る』、『雪明かり』、

以前読んだ作品：『恐喝』新装版 又蔵の火 (文春文庫)、『入墨』新装版 闇の梯子 (文春文庫)、『潮田伝五郎置文』代表作時代小説〈昭和50年度〉 (1975年)、『暁のひかり』新装版 暁のひかり (文春文庫)、『遠方より来る』竹光始末 (新潮文庫)、『雪明かり』時雨のあと (新潮文庫)、『穴熊』は既読感はあるが不明（読書メーター登録前？）、