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漆黒の霊魂 ダーク・ファンタジー・コレクション5
定価 ¥2,200
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 論創社/論創社 |
発売年月日 | 2007/03/20 |
JAN | 9784846007645 |
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漆黒の霊魂
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漆黒の霊魂
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商品レビュー
3.5
4件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
論創社のダーク・ファンタジー・コレクションのアンソロジー編の1冊。こちらは編者A.ダーレスによる序文を含む全18編。 編者が編者だけに『ウィアード・テールズ』誌に関係の深い作家及び作品が中心で、ダーレスが序文を記したのが1962年……と、時代がかっているのは推して知るべし(ホジスンにラヴクラフト、ハワードの作品も収録されているくらい。ちなみに刊行時に故人だった作家の収録作は未発表の遺稿とのこと)なのだが、どれも怪奇や恐怖、あるいは幻想をストレートに描いた佳品揃い。妙な喩えだが、久しぶりにオーソドックスな中華そばを食べた時のような“こういうのがいいんだよね”と思わず呟いてしまう味わいというか。 ◎印象に残った作品をいくつか。 ・事故死した婚約者の影が夜毎訪れて自分にキスをする、と友人が語る「影へのキス」(R.ブロック)。ミステリともサイコ・サスペンスとも思わせておいて……如何にもブロックらしい味 ・旧友の誘いで古びた町を訪ねた“私”が遭遇した恐怖「ハイストリートの教会」(R.キャンベル)。クトゥルー神話の一編として書かれたもので、雰囲気も展開も典型的なのに、静かに怖いのはキャンベルならでは。 ・行方不明の婚約者を乗せていた船が南太平洋で見つかったが、その船の様子は奇妙だという「ミドル小島に棲むものは」(W.H.ホジスン)。これもホジスンらしい海洋怪異譚。 ・学生時代の先輩であり、著名な病理学者となった従兄を35年ぶりに尋ねた「思い出」(D.H.ケラー)。従兄の几帳面さに危ういものを感じるうちに……最後に肌が粟立つ。 ・製陶所の事故で亡くなった男の悲惨極まりない死に思い悩んだ牧師スカラード「窯」(J.メトカーフ)。牧師がなぜそのような選択をしたのか解釈はわかれるところだが、ラストは怪異としか言い様がない。 ・劇作家として成功を収めたゴードンは朝の公園を散歩中、池を泳ぐ片目の雌カモになぜか強い印象を受ける「動物たち」(H.R.ウェイクフィールド)。ウェイクフィールドってこんなニューロティックな作品も書いていたのかという印象だが、終盤で畳み掛けて惨劇で終わるのはやはりこの作家の味。
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10巻のアンソロジーとは知らず5巻のこを読む。多くはラヴクラフトの影響を受けた作家たちの短編集。 じめっと、くらくて生臭い怪奇小説がたっぷりでした。 このシリーズは他のも読もうと思います。
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クトゥルー神話を体系付けたことで有名なオーガスト・ダーレスが主宰したホラー同人誌の出版社「アーカム・ハウス」に寄稿した作家を中心にまとめられたホラー・アンソロジー。流石に現代では凡庸な作品もあり、面白かったものをピックアップする。 ・影へのキス / ロバート・ブロック 「事故死した婚約者の影にキスをされる」と訴える男と婚約者の兄。推理ミステリ要素も持つ佳作。 ・ハイストリートの教会 これはオーソドックスなクトゥルーもの。異教徒の教会で祀られていた怪物とは。教会地下の不気味さが秀逸。 ・ハーグレイヴの前小口 前小口とは本の「腹」で、パラパラめくる部分。そこに描かれる絵にまつわるサスペンス。とにかく、本のためなら人をも殺す本好きの主人公のキレ易さが見事でもあり、ほんのちょっぴり共感できたりもしたり。本を破ってこぼしたジュースを拭くとか、万死に値するよな。 ・灰色の神が通る 北欧神話時代の、伝説的な戦記中編。オーディン格好いいなー。戦士とバイキングの戦闘描写もすげえ格好いい。 ・思い出 妻を失った医師と、その友人との静謐な会話を描いた掌編。医師の「ルーチンどおりに問題なく暮らしつつも完全に正気を失っている描写」に背筋が寒くなる。 ・緑の花瓶 その家にある緑の花瓶。少しでも動かすと、開かずの屋根裏部屋から恐ろしい物音が…。亡霊と見せかけて気性の荒いクリーチャー、という味付けが面白かった。
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