- 中古
- 書籍
- 文庫
新教養主義宣言 河出文庫
定価 ¥836
495円 定価より341円(40%)おトク
獲得ポイント4P
在庫なし
発送時期 1~5日以内に発送
商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 河出書房新社/河出書房新社 |
発売年月日 | 2007/04/20 |
JAN | 9784309408446 |
- 書籍
- 文庫
新教養主義宣言
商品が入荷した店舗:0店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
新教養主義宣言
¥495
在庫なし
商品レビュー
3.4
18件のお客様レビュー
教養でもくらえ! そう啖呵をきって、 著者山形浩生は口角泡飛ばしながら雑多な話をべらべらと捲し立てる。 ご大層な題目の本書だが、 小難しいながらも分かりやすい語り口で、 タイトルほど堅苦しくなく(なんならこの堅苦しいタイトルはネタであるように思う)文章自体はするする読む事がで...
教養でもくらえ! そう啖呵をきって、 著者山形浩生は口角泡飛ばしながら雑多な話をべらべらと捲し立てる。 ご大層な題目の本書だが、 小難しいながらも分かりやすい語り口で、 タイトルほど堅苦しくなく(なんならこの堅苦しいタイトルはネタであるように思う)文章自体はするする読む事ができる。 ただ、予備知識はある程度必要だ。 そしてその予備知識が多くの人間に備わってない事が問題だ。と、本書の序盤でも書いている。 予備知識があれば、 それを踏まえてもう一段先の話が出来るのに、 そしてもう一段先の話からが、 本当に面白い話になるというのに。 だから教養ってのは大事で、 生きて行くのに必要の無いトリビアみたいな扱いにするのは間違いで、 実用的で本質的な知を、思想を、アイディアを、もっと人々は知るべきだ。 みたいな話。 この本を手に取ったのは、 別にインテリぶってマウンティングしたいわけでもないし、 ムズカシイ本読んでる俺カコイイを演出したいわけでも、 世間の馬鹿さ加減を憂慮してるわけでもない。 いや、 結局はそんな見苦しい下卑た思いも含まれてはいるけれど、 教養とは何か?という学歴コンプレックスからくる教養の無さを埋めたいという思いと、単純な知的好奇心が働いたというのが、大体の理由だ。 さっぱりわからないところもあるけれど、 なるほどと得心するところも多々あった。 特に、 第一章のメディアは人間の気遣い力を破壊するの項は、現在の日本の状況を言い当ててる。 見たいモノしか見ない人間の管見さ、 キャパの狭さは、 読解力や認識力を低下させる。 みたいな話。 つい最近Twitterで見かけた、 A:このツイートに上げてる曲名なんですか? B:うっせぇわ A:なんやその態度、ブロックしたろ の一連の流れに顕著に出ていると思う。 これBはAdoの「うっせぇわ」という曲を紹介してて、それをただの暴言だと認識してしまったAが怒った。という馬鹿みたいな話だが、曲名が勘違いさせる要素を多分に含んでいたとは言え、 気遣い力、読解力、認識力が有れば防げた事態でもある。 そう、 うっせぇわという曲名が、 相手を勘違いさせるかもしれないと考えて、 「うっせぇわという曲です」とか、 「Adoのうっせぇわです」とか、 Bがちょっとだけ丁寧に返事を返せば済むはずだし、 Aも、話の流れを鑑みて急に暴言吐かれたと考えずに一旦その言葉をググればよかったんじゃ無いかと思う。まぁでも誰でもAみたいに勘違いするよな、普通。 これはBが投稿してた話で、 被害者ヅラしてたけど、 BもBで配慮が足らなかった事を反省するべきだと思う。 まぁ一番悪いのはこんな曲を作ったAdoだったりする。 うっせぇわ。 あとは、 消費税あげようとか、 選挙権売ろうぜとか、 小説とか映画の面白さを伝えるのムズイとか、 色々言ってて一理あったりする。 子のつく女の子は頭がいいっていう本の書評もなかなか。 子がつく女性はメディアに毒される前につけられた名前だから云々って話で、 その裏付けに紅白歌合戦の参加者にどれだけ子がつくかデータとったとか、説を立証させる切り口が斬新。 今はキラキラネームのカウンターで、 普通の名前ブームが来てるけど、 (普通の名前ブームって変な言葉だな) 読みは普通だけど漢字が凝ってたり、 なんだかそれもそれでって感じ。 ピカチュウちゃんとか、 キラヤマト君とか、 ハローキティちゃんは、 今何歳になったんだろう? そして彼等が大人になった時、 子供にどんな名前をつけるんだろう? ピチューとか、 百式とか、 ポムポムプリンでない事を祈ろう。 そんなこんなで、 教養がいかに必要かというよりは、 その教養がどんな知的生産だったり、 知的好奇心をもたらすのかといった、 脈絡のない思考の澱みたいな本だ。 冒頭でミームの話があったし、 ミーム然とした本として在るのは当然と言えば当然か。 僕がまだミームという言葉を知らない時、 無意味にも意味があるという意味で、 無意味を逆から読んでミームという言葉を作ってみたことがある。 その曖昧でごにょごにょしたイメージは、 本来の意味のミームと少し似ている気がする。 思考やアイディアの塊としてのミームは、 またその触手を伸ばし、 僕の元へとやって来た。 それからまた、 誰かの概念の中に住み着き、 また広がっていく。 そういうふうに、 教養と言われるものも広がって、 どこかの誰かが、 その概念とともに知を求める面白さに目覚めて、ミームとなって脳に侵食していけば、 破綻した民主主義の中にも、 一縷の光が差し込むかもしれない。
Posted by
2021/12/07読了 おもしろかった! 書かれていることが刊行から20年近く経った今でも古くなく今のSNSやインターネットの状況を予言してるのか?ってくらいメディアやその周辺への指摘が鋭い あとおもしろさと教養についての話がすごいよかった
Posted by
1993〜1999ころの山形氏の書評、あとがき、コラム等をまとめたもの。ミルグラム実験(服従の心理)の本を翻訳した人だが、こんなに面白い人とは思わなかった。 自分の考えに自信があり、さらに論理的で反論のあとのこともよく考えられているようだ。 金融政策のことも10年以上前に書かれた...
1993〜1999ころの山形氏の書評、あとがき、コラム等をまとめたもの。ミルグラム実験(服従の心理)の本を翻訳した人だが、こんなに面白い人とは思わなかった。 自分の考えに自信があり、さらに論理的で反論のあとのこともよく考えられているようだ。 金融政策のことも10年以上前に書かれたことながら、古くなっていない。 ふざけた内容も多くあるが、読むと面白い。 今後もこの人に注目したい。
Posted by