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坂部恵集(3) 共存・あわいのポエジー
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店/岩波書店 |
発売年月日 | 2007/01/10 |
JAN | 9784000261685 |
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坂部恵集(3)
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『仮面の解釈学』(1976年、東京大学出版会)や『「ふれる」ことの哲学―人称的世界とその根底』(1983年、岩波書店)などに収録された論文・エッセイを収録しています。 著者は「おもて」ということばに注目し、自己同一的な実体を追い求める思考法ではとらえることのできない、無数の差異...
『仮面の解釈学』(1976年、東京大学出版会)や『「ふれる」ことの哲学―人称的世界とその根底』(1983年、岩波書店)などに収録された論文・エッセイを収録しています。 著者は「おもて」ということばに注目し、自己同一的な実体を追い求める思考法ではとらえることのできない、無数の差異が織り成す記号の空間のうちに浮かびあがりかたどられるものとして理解することができるという考えを語っています。さらに、西田幾多郎や和辻哲郎といった日本の哲学者たちの思索についても目配りがなされており、西田哲学における「超越的述語面」という概念が、さまざまなかたちが生まれてくる場所として解釈することができると主張し、また和辻哲郎の論じた仮面としての「ペルソナ」が、特定の位格や人称としての限定を受ける以前の、前人称的な概念として理解できると主張しています。 「人称的世界の論理学のための素描」は、ピアジェの心理学を参照しながら、上記と同様のテーマが掘り下げられています。ピアジェは、感覚運動的段階から命題的あるいは形式的操作の段階にいたる心理的発展の過程を想定し、命題的操作を数学的な「束」の構造として表現しました。ただし著者は、そうしたピアジェの主張を全面的に受け継ぐのではなく、おそらくワロンやあるいはメルロ=ポンティらの批判を念頭に置いていると思われますが、「上空飛行的」ではないしかたでピアジェの議論をとらえなおしています。 このほか、日本語における「もの」の概念についての考察もおこなわれています。廣松渉など、「こと」を重視する見かたを打ち出した哲学者はこれまでにもいましたが、著者は「もの」が「こと」の惰性態ではなく、「おどろおどろしい」「ゆゆしい」という意味を含みもった概念であることに着目し、その哲学的な意味について思索をおこなっています。
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