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わらの女 創元推理文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 東京創元社/東京創元社 |
発売年月日 | 2006/06/30 |
JAN | 9784488140274 |
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わらの女
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商品レビュー
3.8
26件のお客様レビュー
映画が有名ですが小説…
映画が有名ですが小説もすばらしい。大金持ちの求妻広告に応じたヒルデガルデを待っていたのは完全犯罪計画だった・・・悪女ものサスペンスで有名なアルレーですが、作品の出来はこれが突出しています。アルレーの描く悪女は情け容赦なしの究極です。他の作品はつまらなくてもこれだけは傑作です。
文庫OFF
「カトリーヌ・アルレー」の長篇ミステリ作品『わらの女(原題:La femme de paille)』を読みました。 「ピエール・ルメートル」に続き、フランス作家の作品です。 -----story------------- ●「桜庭一樹氏」推薦――「アルレー大好きです。くるっと...
「カトリーヌ・アルレー」の長篇ミステリ作品『わらの女(原題:La femme de paille)』を読みました。 「ピエール・ルメートル」に続き、フランス作家の作品です。 -----story------------- ●「桜庭一樹氏」推薦――「アルレー大好きです。くるっと反転していくあたりが……」 ●「北川歩実氏」推薦――「巧みな心理描写も加わった物語の吸引力は抜群。」 ●「高見浩氏」推薦――「騙し、騙され……莫大な財産に目のくらんだ女の運命を冷徹に描く心理サスペンスの傑作!」 翻訳の仕事をするドイツ人女性「ヒルデガルデ」、34歳独身。 彼女は新聞の〈当方、莫大ナ資産アリ。ナルベクはんぶるく出身ノ未婚ノ方、家族係累ナク……〉という求縁広告に目をとめた。 それがすべての始まりだった。 知性と打算の生み出した見事な手紙が功を奏し、億万長者の妻の座は目前だったが、そこには思いも寄らぬ罠が待ち受けていた。 精確無比に組み立てられた完全犯罪の成就。 ミステリ史上に燦然と輝く傑作を読みやすい文字組の新版でお届けします。 解説=「新保博久」 ----------------------- 「カトリーヌ・アルレー」が1956年(昭和31年)に発表したデビュー第2作目の作品(当時の邦題は『藁の女』)で、本作品により一躍国際的な女流サスペンス作家としての地位を確立したとのこと、、、 現在でもミステリ史上に輝く傑作と呼ばれている作品なので、愉しみにして読みました。 第二次世界大戦で家族を喪い、ハンブルグで翻訳の仕事をして生計をたてている34歳の独身女性「ヒルデガルデ・マエナー」は、毎週、必ず新聞の第六面の求縁広告に目を通し、現在の生活から抜け出す機会を探っていた… そして、或る日の新聞に、遂に期待していた広告を見つけ、早速、連絡を取り、大富豪からカンヌへ招待される、、、 黄金と幸福な妻の座は目前にあるように見えたが、打算と虚栄に満ちた中年インテリ女性を待ち受けていたものは女の虚栄心を見事に逆用した時計のように正確巧緻な完全犯罪計画であった… 勧善懲悪の掟を破った問題作ですが、物語としては面白かったですね。 あとから振り返ってみれば、大富豪「カール・リッチモンド」の秘書「アントン・コルフ」の持ちかけてくる話は怪しいことだらけなのですが、、、 そうはいっても、目の前に大きなエサをぶら下げられると、冷静な判断ができなくなるんでしょうねぇ… 玉の輿を狙う「ヒルデガルデ」は、やや性悪な部分があるものの、悪女というほどの女性ではないので、途中から気の毒になっちゃいました。 途中から「ヒルデガルデ」に同情しながら読み進めていたので… ニューヨーク市警の警視「スターリング・ケイン」が「アントン・コルフ」に一泡を吹かせるような展開を期待していましたが、、、 そうはならなかったですね… だからこそ、問題作として注目を浴びて、傑作と言われているもかもしれませんね。 ミステリ好きなら読む価値アリの作品です。 以下、主な登場人物です。 「ヒルデガルデ・マエナー」 ハンブルク生まれの女性 「カール・リッチモンド」 ドイツ系アメリカ人の大富豪 「アントン・コルフ」 リッチモンドの秘書 「バーネス」 リッチモンド家の執事 「マーティン・ローマー」 アメリカ人の警部 「スターリング・ケイン」 ニューヨーク市警の警視
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※このレビューにはネタバレを含みます
戦後のドイツ。翻訳で身を立てているヒルデガルデは、新聞に載っていたある求縁広告に目を止めた。莫大な資産を持つという一文に惹かれて広告主に手紙をだすと、フランスのカンヌへ呼び出されて面接を受けることに。そこで待っていた紳士に打ち明けられたのは、とんでもなく大胆な犯罪計画だった。翻訳ミステリーのオールタイムベストにも選ばれるというサスペンス小説のクラシック。 読後感が最悪〜〜〜(笑)。でも一気に読んじゃう面白さだった。今やコルフの手口は常套であり、開幕からずっと「ヒルデ、後ろ後ろ〜!」と叫びながら読んでいる気分だったが、先がわかっても最後までハラハラさせてくれる。さすが生き残っている古典。 打算的な"悪女"がしっぺ返しを食らう話であり、愚かな女が無慈悲な詐欺師に騙される話である。それにしても解説の新保博久がヒルデに一切同情を見せないのには驚いた。ファム・ファタールがやりこめられてスカッとジャパン!みたいな読み方されてたのかな。 フランスの小説でありながら主要登場人物はみんなドイツ人、真犯人を取り逃すのはアメリカ人刑事というのも、書かれた時代を考えると含みがありそうだ。資産家リッチモンドは特に戯画化されているが、彼の〈老いた道明寺司〉としか言いようがない厄介な性格は本書の前半を引っ張っていく。リッチモンドが喋らなくなってしまうと寂しい。 後半はコルフの独壇場にしてヒルデの愁嘆場。だが、完全犯罪を仕組み成功させたのは間違いなくコルフであるものの、物語のなかで彼はだんだんと後景化していく。コルフはただ作家が練ったシナリオをべらべらとネタばらしするだけの存在にすぎない。アイデンティティの全てを失い、追い詰められたヒルデが最期の選択をするまでの心理をなぞったラスト10ページは文章が小気味よく、緊張感が漲り、無駄が削ぎ落とされている。サスペンスを読む醍醐味がここにある。 だからエピローグは蛇足だと思う。「彼女は死んだ」でスパッと終わっていれば、読後感はもっと最悪で完成度はグッと高まっていたのではないだろうか。
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