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日本宗教史 岩波新書
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日本宗教史 岩波新書

末木文美士(著者)

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日本宗教史 岩波新書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2006/04/20
JAN 9784004310037

日本宗教史

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商品レビュー

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2025/12/24

日本宗教史を「古来不変の日本精神」の探求ではなく、歴史の過程で重積・沈澱してきた「古層」の形成過程として分析する試み。本書の特色は、「日本人は無宗教か?」という問いに対し、歴史という巨大な地層(古層)から答えを出す点にある。 本書は、有史以来不変の発想様式(古層)は存在せず、古...

日本宗教史を「古来不変の日本精神」の探求ではなく、歴史の過程で重積・沈澱してきた「古層」の形成過程として分析する試み。本書の特色は、「日本人は無宗教か?」という問いに対し、歴史という巨大な地層(古層)から答えを出す点にある。 本書は、有史以来不変の発想様式(古層)は存在せず、古層自体が歴史的に形成・沈澱されたものであると主張する。記紀神話等の文献資料は7世紀末以降のものであり、それ以前の姿をそのまま反映しているとは限らないため、特に7世紀末から8世紀初頭(天武・持統朝)を、文献的な「古層」が形成された最大の画期と位置づける。 記紀神話については、アマテラスを頂点とする神話体系は、天武・持統朝の権力闘争と皇位継承をスムーズにする機能を持たされた創作であると論じる。アマテラス(祖母)からニニギ(孫)への継承図式が、持統(祖母)から文武(孫)への継承実態と平行関係にあるため、天皇支配の正統性を神話的に確証する「国家神話」として、当時の皇位継承問題を反映しつつ、改変・創作されたものと整理する。 神仏習合については、日本の神々は仏教によって滅ぼされたのではなく、仏教の影響下で神像が作られ、固定した神社が建立されるなど、仏との対比で個性を明確化したと指摘。歴史的に解明できる限り、日本の神々はその出発点から仏との交渉の中に自己形成をしてきた。 初期神仏習合の思想として「神身離脱」が重要。これは、日本の神も六道を輪廻する苦しい存在であり、仏法に帰依して救われるべきだとする考え方で、8世紀前半に苦しむ神を救うために神社の傍らに建てられた寺(越前比古神宮寺など)が神宮寺として神仏習合の具体的な端緒となった。 天智期関連では、壬申の乱で大海人皇子(天武)が伊勢の豪族を味方につけたことで、伊勢神宮のアマテラスが皇祖神として特別の地位を得たと指摘。天智期までは伊勢と朝廷の関係は密接ではなかったが、天智の子・大友皇子を破った天武朝において、伊勢の神が皇室の守護神として再定義された。 また、天智・天武朝にかけて中央集権化が進む中で、理想的な政治・仏教の指導者としての「厩戸皇子(聖徳太子)」像が『日本書紀』段階で造形されたと論じる。これは聖徳太子虚構説(大山誠一説など)を前提にした記述で、像の"政治利用"がテーマになる。 僧の役割としては、遣唐使から帰国後、大安寺を移築し、『日本書紀』の編纂にも仏教の知識をもって関与したとされる僧道慈の例が挙げられる。僧が"経"だけでなく"記録"を扱い、典籍・文書・年号・儀礼次第など、国家が必要とした知(暦・儀礼・正史の形式)を提供した点が重要。 中世以降は、この神仏習合が「本地垂迹説」として理論化され、近世の儒教・国学による「古層の発見(=新たな創作)」を経て、近代の「国家神道」へと再編されていくプロセスを、政治と宗教の緊張関係から描き出している。 注意点として、聖徳太子の事績の多くが『日本書紀』による創作であるとする説(大山誠一説など)を前提に記述されている点、古代に「神道」という体系があったわけではなく、中世以降に自覚的に形成されたとする「黒田俊雄説」に近い立場をとる点がある。著者は文献史学・思想史の立場から「言説(書かれたこと)」を中心に分析しているため、発掘調査などの考古学的知見よりも、記紀や仏典の引用・加工のプロセスに重点が置かれている。 岩波新書で専門用語の解説が丁寧、通史としての見取り図が非常に明快な初学者向け。飛鳥時代の王宮で、誰がどのような意図で「アマテラス」という最高神を仕立て上げ、外来の「仏」とどう折り合いをつけたのか。古代の「死生観(ケガレ)」や「神がかり」の生々しい感触から、近代の「国家神道」に至るまでの日本の宗教的深層が一気に俯瞰できる。単なる知識ではなく、日本人の「思考の癖」がどこで生まれたかを知るための必読書。

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2024/11/05

(2024/11/05 10h) 新書1 冊だけで古代から現代までにおける日本の宗教観を総覧している稀有な本。内容はまとまっていて、過去に学んだ日本史と結び付けつつ楽しく読んだ。 少ない紙幅ながら、情報はいくつも散りばめられているために、ここからいくらでも掘り下げられる。深掘...

(2024/11/05 10h) 新書1 冊だけで古代から現代までにおける日本の宗教観を総覧している稀有な本。内容はまとまっていて、過去に学んだ日本史と結び付けつつ楽しく読んだ。 少ない紙幅ながら、情報はいくつも散りばめられているために、ここからいくらでも掘り下げられる。深掘しては整理するため読み返すのに有用でありがたい本。 『どちりいなきりしたん』において、キリストの教えを広めるために、既に日本に馴染んだ仏教の用語や「天狗」のような語を用いている点はおかしみがあった。 神道の定着しない点については、葬式の定着度合いが分け目になったという指摘もある。いまでも葬式は仏教式が主流であり、納得できる。 国家神道として、各宗教観の揺らぎ・政教分離の如何について触れられており、避けられない靖国問題や創価の公明党についても言及。 現代においては新新宗教として、カルト宗教についてもサラリと記載がある。現代に生きる自分にはここをもっと知りたいと思うし、物足りないが、なにぶん1冊中の数ページなので仕方ない。ここから掘り下げて読んでいきたいと思う。

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2024/04/07

日本の宗教史が詳しくかかれており、どのような形をえて、現在の日本のかたちなったのかが良くわかる本です。浅く広く宗教史を書いている感じで勉強になりました。

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