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ギフト 西のはての年代記 Ⅰ
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ギフト 西のはての年代記 Ⅰ

アーシュラ・K.ル=グウィン【著】, 谷垣暁美【訳】

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ギフト 西のはての年代記 Ⅰ

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社/河出書房新社
発売年月日 2006/06/30
JAN 9784309204642

ギフト

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商品レビュー

4.2

28件のお客様レビュー

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2024/03/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『ギフト』のタイトル通り、ギフトという単語がこれでもかと出てくる。 ギフトとはその一族に伝わる『不思議な力』父親から息子へ、母親から娘へと伝わり、血が薄まると力も弱まるため定期的に血の濃さを求めた婚姻が繰り返されている。 一族ごとにそれぞれ違った力を持っている。 グライの一族は〈呼びかけ〉のギフトでグライも母親からそのギフトを継いでいる。 血筋の話だけではなくて、世界観もすごい。オレックの住む場所である高地とエモンやオレックの母が住んでいた低地の差も書かれている。高地では本がないので、母親が布から本を作ったという話まである。執念、すごい。そして、本がないのでオレックは母親が本を作るまで本を知らなかったし、父親に至っては本の価値が分からない。母親は低地の人間で文字が読めたので、子供たちに文字も教えている。 文化の差がこれだけでありありと分かるのすごいし、『文字も本もないというのはどういうことか』がこんなに書かれているの、読んでるだけで楽しい。 文字がないという事はそれだけ集団の規模が小さく、他との交流がないという事。それが『低地から来た母親』がいるおかげで、どれだけの差があるのかという事も分かる。母親のメルはあまり出てこないけど、主人公の親としての存在感がすごい。 同時に父親も『ギフト』を使う者としての存在感がすごい。息子がギフトを継ぐことへの期待と失望。それが分かってしまうオレックの痛み。 文字がないから粗野な部分はあるけど、基本は『子供も人間として扱う』姿勢だしそのために散りばめられている細部が素敵すぎる。 『闇の左手』では馴染めなかったけど『ギフト』が伝承やその世界での物語を交えながら進む物語だったことで、作者の書き方がこうなのかなと思った。でも、キャラについてはやはりよくわからない……と思う点はある。 『闇の左手』もキャラがどんな思考・価値観からそうしたのか分からなかった。でも『闇の左手』は誰も何も説明してくれないので、説明されている部分からくみ取るには情報が圧倒的に足りないというものだった。 『ギフト』のオレックの父親は態度は分かるが何を思っているのかよく分からないまま終わってしまった。特にラストの『息子にはギフトがない』と知った後はどう思っていたのか分からないし、この先どうするつもりだったのかも分からない。なぜ、息子を危険な『他部族との争いになる場所』に連れて行ったのか。ギフトがないと分かっているのに……息子にギフトがないのだと納得していたのかも分からない。 父親は『冷たい目』だとオレックは思ったのはわかるけど、オレックの視点なので実際に父親が『冷たくしよう』と思っていたのかも分からない。ただ『戸惑っていた』様子が『冷たい目』に見えただけかもしれない。 『わからない』まま物語は終わる。 わからないけど面白いし、世界観は最高だし、物語も素敵だ。 分からない面白さもあると私は思ってるので、『分からないから不満だ』という感想ではない。キャラの感情をずっとああかなこうかなと考え続けて、ふと、全く別の作品から『こうだったんだと』ひらめく瞬間もある。私はそう言うものも『面白い』と思ってる。 ヤングアダルト作品なので=中高生くらいの子どもにもお勧めの一冊。ファンタジー好きなら、本を開いたところにある『地図』だけで、ワクワクしそう。私もすごくワクワクした。ワクワク。

Posted by ブクログ

2018/10/06

アースシー1巻から38年後に書かれたルグウィンの物語。世界観はアースシーとよく似ていて、完全にルグウィン節が心地よい。ただ、個人的にはこのトリロジーの最初の本書だけが非常にテンポがノレずにストラグルしました。ただ、これを読んどかんと次に響く。舞台となる西のはての地域では”ギフト”...

アースシー1巻から38年後に書かれたルグウィンの物語。世界観はアースシーとよく似ていて、完全にルグウィン節が心地よい。ただ、個人的にはこのトリロジーの最初の本書だけが非常にテンポがノレずにストラグルしました。ただ、これを読んどかんと次に響く。舞台となる西のはての地域では”ギフト”という超能力を持つ血族が各部族を統治していて、各部族同士が中よかったりいがみ合ってたりして、色々と問題が起こる。ランドロードの息子として生まれたオレック、生き物を殺す能力の家系。能力の発露を忌み嫌うオレックが目を封印された真の意味というのがシームの一つ。オレックのギフトがどういうものか、いまひとつわからんまま終了。グライという動物と心をかよわせられるギフトを持つ女のこのキャラがとても良い。

Posted by ブクログ

2016/05/12

むうう。 続きが読みたい。 ワクワクでもドキドキでもないけど、読んでしまう。 当初この1冊だけの予定だったと解説に書いてあったが、もしそうだったらかなり寂しい気がしただろう。 早く続き読もう。

Posted by ブクログ

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