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決定版 日本のいちばん長い日 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋/文藝春秋 |
発売年月日 | 2006/07/06 |
JAN | 9784167483159 |
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決定版 日本のいちばん長い日
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商品レビュー
4.3
189件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
半藤一利氏による作品。 8月15日正午のポツダム宣言受諾の詔勅のラジオ放送(つまり終戦)に至る一日を一時間単位で区切り、政府、軍部、天皇、民衆の動き等を緻密に綴ったノンフィクション作品。 ・・・ いやあ、面白かったです。 第二次世界大戦の終戦は多くの本に書かれているわけで、私も幾つか読んできました。あるものはなぜ無謀な戦いに突入したのかを論じ、あるものは日本文化論へ波及したり。またあるものは南方での戦いの無残さを記録したものなど、色々ありました。 本作では、そうした第二次世界大戦終戦に至る最後の一日を一時間単位でトラックするものです。 より具体的に言えば、内閣が受諾するかどうかを決めるわけですが、攪乱要因として陸海軍相が居ます。彼らをどうやって説得するか。そして天皇に結果を上奏する。あるいは所謂玉音放送を流すにあたり、草案を作らせ、それを内閣で揉み、それをまた天皇に見ていただく。 これらは内閣での話ですが、敗戦を受け入れるにあたり、とりわけ陸海軍の反発は強い。下級将校が陸相に迫り、本土決戦・玉砕はどうなったのですが、と詰める。そうした内部での反発も、あたかも現場に居合わせたかのような密着度で描かれます。 例えていえば、一昔前に流行った「24」という海外ドラマのような迫力がありました。異様に24時間長いじゃん・事件起こり過ぎでしょ、って突っ込みを入れながらも楽しく見ていましたが、本作の一日も実に濃い、そして事件や紆余曲折が頻発する24時間であったことだろうと想像します。 ・・・ 因みに本作は1965年に上梓した作品。 終戦が1945年でしたから、その20年後の1965年には既に鬼籍に入られていた方も相応にいらっしゃったと思います。つまり、真偽の確かめようもないものがぽつりぽつりと出てくる。 当時は作品の性格は現代史というかノンフィクションのようなものであったやもしれません。でもこうやって事件や事象が発生し、そこに立ち会った人の考えや想いを記録しておかないと、歴史は理解されないまま埋もれてしまうのだと感じたものです。 そう考えると、ノンフィクションやルポみたいなものは、また一つ歴史的役割を担う可能性があるのだなあ、と少し考えが変わりました。 ・・・ 2025年の今、実に80年前の事柄について書いた60年前の本を読了したことになります。 環境も考え方も異なるなか、終戦を決める、そのための決心と人を動かす力、そういう人間の意志とそれが体現するドラマを見せつける作品でありました。 教科書の一ページに一言で片づけらている歴史的事実の重みを本作に感じます。
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玉音放送に至るまでの24時間に多くの人間ドラマが詰まっていた。 特に陸軍青年将校ら蹶起後、天皇の聖断の賜物である録音を守るための侍従や放送局関係者の機転や勇気に感動した。また、ポツダム宣言受諾の署名後の阿南陸軍大臣や、叛乱を成すことができなかった椎崎・畑中・古賀、叛乱の動きを少し...
玉音放送に至るまでの24時間に多くの人間ドラマが詰まっていた。 特に陸軍青年将校ら蹶起後、天皇の聖断の賜物である録音を守るための侍従や放送局関係者の機転や勇気に感動した。また、ポツダム宣言受諾の署名後の阿南陸軍大臣や、叛乱を成すことができなかった椎崎・畑中・古賀、叛乱の動きを少しでも許してしまった田中司令官などの、自決がやはり印象的。暴走した列車の機関士として、それぞれ死場所を探していたのかもしれない。 その他、阿南陸相が降伏に同意したのちすぐに、側近の荒尾課長が「陸軍の方針」を文律化することで、敗戦発表後の混乱を予防する動きを取ったことに関心。 詔書を大急ぎで清書した結果、誤字脱字が出てしまい、天皇が読み上げるカンペは貼り紙、吹き出しありの情けないものとなった話も印象的だった。 開戦〜敗北に至るまでの歴史についてよく分かっていないので、これから勉強したい。
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またすごい本と出会った。何年も前から読もうと思っていた本である。著者の執念に近い使命感を感じる。 タイトルの通り本書は、日本が第2次世界大戦でポツダム宣言を受け入れ、天皇陛下による1945年8月15日正午の玉音放送までの24時間を1時間ごとにどこで何が起こっていたかを克明に追った...
またすごい本と出会った。何年も前から読もうと思っていた本である。著者の執念に近い使命感を感じる。 タイトルの通り本書は、日本が第2次世界大戦でポツダム宣言を受け入れ、天皇陛下による1945年8月15日正午の玉音放送までの24時間を1時間ごとにどこで何が起こっていたかを克明に追ったノンフィクションである。ものすごい迫力である。最後の1日にこんな激しい戦いとドラマがあったことは全く知らなかった。そして、こんなに多くの人々がかかわっていたことも。大臣、官僚、主に陸軍の軍人たち、放送局員、宮内庁の侍従たち、そして昭和天皇がどの場面でどういう決断を下したか。玉音放送の準備の裏話なども興味深かった。当時の人々の体力には圧倒された。 国民の被害を思い苦しむ昭和天皇は、敗戦を受け入れることに迷いはなかった。関係者は2度も天皇の判断を仰いで、それに基づき準備を進めるが、敗戦を受け入れられない将校たちもいた。最後まで反逆のクーデターを企てていた若者たちがいたのだ。 この本の元の取材は1960年代に関係者に対して行われたようだが、著者の取材力とリサーチ力には舌を巻く。写真や記録がよく残っていた。 本書の構成上、写真が掲載されている章と、その人のことが書かれている箇所がずれていて、それがやや残念だった。また、軍人の階級になじみがないので、上下関係がわからず、一覧があればもっとよかった。 読み応えがあり、読後感がずっしりと重い。国家としてこういう経験を経て現在の日本があるのが感慨深い。昭和天皇の印象もかなり変わった。何も美化されておらず、淡々と厳格な時系列で描かれている。日本人なら読んで損はない一冊である。
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