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さよならヘヴン 幻冬舎ルチル文庫
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さよならヘヴン 幻冬舎ルチル文庫

榊花月【著】

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さよならヘヴン 幻冬舎ルチル文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 幻冬舎コミックス/幻冬舎
発売年月日 2006/05/16
JAN 9784344807655

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商品レビュー

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2012/07/25
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※このレビューにはネタバレを含みます

 ややタイムリーな感さえある、いじめが原因の引きこもりの少年の話。  主人公の実景は、学校でいじめられたことが原因で引きこもりがちになってしまう。  部屋の中は安全な逃げ場所で、誰も何も実景を傷つけることはない。  そんな温かな巣の中で、実景はぬくぬくと生活をしていた。  実景の心の拠り所は、そんなにメジャーでもないけれど、独特な歌を歌うアーティスト。実景の姉には理解してもらえないけれど、実景はそのアーティストの書く歌詞にすごく共感していた。  そんなある日、「同じアーティストが好きだから」という理由で、姉から姉の同僚である藍川を紹介される。  突然、初対面の人間と二人きりにされても、実景には話すことなんてないと思ったけれど、思いの外藍川との話は弾んだ。  最初は実景が聞いたことのないという好きなアーティストのCDを藍川が貸してくれたことから始まった二人の関係は次第に深まって行く。  そして、そんな関係を嫌だと思わない自分に気がついた実景は自分が藍川に恋をしているのだということを知る。  という話でした。  何というか、いい意味で温くて暖かい話でした。  あえて、自分で閉じこもることを選んだ実景の世界にそっと藍川が入り込んできて、実景の世界を少しずつ広げて行くという感じの話で、大きな変化は起こらないけれど、そういう日常こそが大切なんだなーと思える人にはおすすめです。  個人的には、実は温い引きこもりと不登校経験者なので、自分のいる世界を「内」と表現して、そうじゃないところを「外」と表現した実景の気持ちはとても理解のできるものでした。  ただ、私の場合は「外が全部敵」だったのではなく、私を「私」として認識ない外はどちらかといえば、居心地のいいところだったので、それが実景と私の違いかな、とは思います。  余計なことですが。  何にせよ、そんな引きこもりの気持ちを丁寧に理解して書けている話なので、ちょっと弱っている時に読むとちょうどいいと思います。  世の中は、こんな物語のようにうまくはいきませんが。

Posted by ブクログ

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