ジェラール・フィリップ 伝記

ジェラールボナル【著】, 堀茂樹【訳】

• 販売会社／発売会社: 筑摩書房/筑摩書房
• 発売年月日: 1996/04/25
• JAN: 9784480836311

商品レビュー

2010/03/29

心配するな。天職というものは仕事を学んでいくうちに、少しずつやってくるものだ。仕事を覚えたとき、それを好きになり始めたとき、それこそが天職というものなんだ。

p63
詩人で小説家でもあるルネ・ラポールはシュールレアリスム運動と密接な関係があり、それはプロスペル・メリメの小説を翻訳した彼の作品の文体に良く現れている。

p64
アルベール・カミュはローマの若き暴君の話に着想を得て、彼が不条理について思い描いている諸相の一つを描いたのだ。それは世界の沈黙に直面した人間の問いかけである。

三月以降、カミュは『異邦人』と『カリギュラ』をジャン・グルニエに送っている。グルニエはカミュの昔の師であり、のちに友人になった。

p73
数本の映画で超一流スターとなったシュリーヌ・プレールは、1940年から1944年にかけて休みなく映画に出演し、たちまち「フランスの若き乙女」と・・さた。

p78
『パルムの僧院』は戦後初めてイタリアでオール・ロケされたフランス映画である。大々的な配給。つまり広い層の観衆を喜ばせるためにすべてを投入した作品だ。

p80
コクトーがラディゲの友であったことは万人周知の事実であり、彼は1943年、ラディゲの没後二十年を記念してこう述べたことがあった。「この二十年というもの、愚かさと怠惰によってラディゲは暗闇に放置されてきた。しかし彼は静かに眠ることができる。彼の作品は若さを備えているのだから」。

p86
ランボーとアントナン・アルトーの精神的後継者であり、そのうえアルトーとは付き合いのあったアンリ・ピシェットは、1944年に二十歳というあの世代、青春の初期を戦争によって台無しにされ、ドイツのライン＝ダニューブ軍と戦い、そして冷戦の時代に入ると、遠くに別の恐ろしい脅威が現れるのを見た世代に属していた。

p87
ノクタンビュル座というのは、カルチエ・ラタンのシャンポリオンとおりにある小さなホールだ。

p97
ずっと後に、ジェラール・フィリップは、こんなふうに断ったことを次のように説明している。・・・

p103
たとえば、・・・

p105
1950年・・・

p106
嘘のための嘘といえば、現実世界でたくまれている嘘もかなりのものだ。なにしろ、その嘘は真実の顔をしているのだから。しかも無垢を装ってさえいるのだから。

p108
パスカル・オリー・・・

彼らこそ、この男性や女性こそ・・・

p109
政策とは、各国の共産党に・・・

p112
彼はそれまで、体力の限界・・

p114
ジェラール・フィリップは、