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アフガニスタンの診療所から ちくま文庫

中村哲【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房/筑摩書房
発売年月日 2005/02/10
JAN 9784480420534

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2024/04/29

アフガニスタンの診療所から 著:中村 哲 ちくま文庫 な 33 1 良書、テレビや新聞が報道する世界と全く別の世界がそこにはありました 2019年にアフガニスタンでお亡くなりになられた中村哲先生が、パキスタンのテジャワールでライ病の治療を始められ、1991年にアフガニスタンで病...

アフガニスタンの診療所から 著:中村 哲 ちくま文庫 な 33 1 良書、テレビや新聞が報道する世界と全く別の世界がそこにはありました 2019年にアフガニスタンでお亡くなりになられた中村哲先生が、パキスタンのテジャワールでライ病の治療を始められ、1991年にアフガニスタンで病院を開院されるまでの話です 気になったのは、以下です ・われわれのアジア観はたいていヨーロッパからの借用である ・中央アジアでいえば、カスピ海からペシャワールまで、地図上の国境線ではみえぬひとつの文化圏が存在する  イスラム自体が一種のインターナショナリズムを基調としており、部族的な割拠性は保ちながらも、人々は「イスラム教徒」として同一性を自覚するのが普通であった  彼らにとって、国家とはつけ足しの権威であり、自分の生活を律する秩序とは考えられていないのである  日本人には、この事実がなかなか伝わりにくい ・アフガニスタンのど真ん中をつきぬける巨大な山脈、「ヒンズークッシュ」という名は、「インド人殺し」という物騒な意味である ・人のやりたがらぬことをなせ 人のいやがる所へゆけ ・イスラム住民の伝統を無視した強引な近代的改革は人びとの反発をまねき、各地でイスラム僧がジハードを宣言、反乱は、全国に拡大した ・自分もまた、患者たちとともにうろたえ、汚泥にまみれて生きてゆく、ただの卑しい人間の一人にすぎなかった  ただ一つ確信できたのは、小器用な理屈や技術を身につけてドクター・サーブと尊敬されていても、泣き叫ぶ患者とまったく同じ平面にあるという事実だけであった ・英語は必要最低限度だけ使い、原則として国語のペルシャ語やパシュトゥ語でとおす  外国人に技術協力してもらう場合は、外国人にペルシア語を学んでもらう  英語は奴隷の言葉である、と誇り高い彼らがもらすのは、決して負け惜しみではない  いささか、乱暴で回り道のようでも、こちらのほうが長続きする ・重要な点は、抗議の暴動は政治的にあおられたものではなく、ごく自然発生的はものだったことである  我々は時局がら、意外なはげしさと広がりに不吉なものを感じていた  ペシャワールではほとんど見聞きしなかった外国人への襲撃・誘拐が頻発するようになったのは、その直後であった ・そもそも、伝統的なイスラム社会では、「女性」について外来者がとやかくいうのはタブーである  胸をはだけて歩く女性の権利、や、自然の母性を無視してまで男と肩を並べることが追求される、男女平等主義、こそ、アフガニスタンからみれば異様だとうつる ・太平洋戦争と原爆の犠牲、アジアの民2000万の血の代償で築かれた平和国家「日本」のイメージは失墜し、イスラム民衆の対日感情はいっきに悪化した  対岸の野次馬であるには、事態はあまりに深刻であった  世界に冠たる平和憲法も、「不戦の誓い」も色あせた ・追い詰められた時こそ、ふだんは見えない実態が明らかになる ・電気もない夜の楽しみは、時には旅する客をまじえて食事し、歓談することである ・日本人がかたまるとロクなことはない 訪問者に気をつかうな ・人のために何かしてやるというのはいつわりだ  援助ではなく、ともに生きることだ、それで我々も支えられるのだ ・現地は外国人の活躍の場ではなく、ともにあゆむ協力現場である ・「アフガニスタン」をとおして、むきだしの人間と文明の実態にふれえたことを私たちは感謝している 目次 帰郷―カイバル峠にて 縁―アフガニスタンとのかかわり アフガニスタン―闘争の歴史と風土 人びととともに―らい病棟の改善と患者たちとのふれあい 戦乱の中で―「アフガニスタン計画」の発足 希望を求めて―アフガニスタン国内活動へ 平和を力へ―ダラエ・ヌール診療所 支援の輪の静かな拡大―協力者たちの苦闘 そして日本は… あとがき 文庫版あとがき 解説 阿部謹也 ISBN:9784480420534 出版社:筑摩書房 判型:文庫 ページ数:224ページ 定価:740円(本体) 発売日:2005年02月10日第1刷 発売日:2019年12月25日第5刷

Posted by ブクログ

2024/01/19

中村哲医師については自ら重機を操って用水路をつくったことばかり紹介されていたが、本書は、それ以前のペシャワールに赴いてからの最初の10年について語ったもの。 医師として、らい病対策に携わった理由やその内容については、これを読むまでよく知らなかった。彼が「ハンセン病」と言わずに「ら...

中村哲医師については自ら重機を操って用水路をつくったことばかり紹介されていたが、本書は、それ以前のペシャワールに赴いてからの最初の10年について語ったもの。 医師として、らい病対策に携わった理由やその内容については、これを読むまでよく知らなかった。彼が「ハンセン病」と言わずに「らい」と言う理由も。 イスラム社会について、その人々との接し方が書かれていて、こういうのこそ「人間力」って話だろうなと思う。一方で彼が称揚するようなイスラムの特性みたいなものは現在ではだいぶ薄れている可能性が高いのかもしれない。西洋化していない社会で伝統的なイスラム規範に従っている人々のことを彼は書いているけれど、現在ではもうそういう人々はいないのではないかなと思うので。 それにしても、世代は違うけど、第二次世界大戦後にアジア各地に残留して独立戦争に従事したりした日本軍人もこんな感じの人たちだったのかなあ、と思ったりした。

Posted by ブクログ

2023/12/30

自分の好きなバンドの人が、この人の訃報を嘆いていたことが興味を持つ最初のきっかけだった気がする。 世のため人のため、をただの言葉で終わらせることなく、行動をもって自身の人生を高潔に生きた中村哲さん。この本を読み終えた後はもう「尊敬する」とか「凄い」とか、何を言っても自分の矮小さを...

自分の好きなバンドの人が、この人の訃報を嘆いていたことが興味を持つ最初のきっかけだった気がする。 世のため人のため、をただの言葉で終わらせることなく、行動をもって自身の人生を高潔に生きた中村哲さん。この本を読み終えた後はもう「尊敬する」とか「凄い」とか、何を言っても自分の矮小さを噛みしめるだけになってしまう。それがスタートだと信じたいけど。 作中で語られる「無思想・無節操・無駄」の三無主義はためになった。特に無思想は最近よく思うことがあって、SNS等で「これが正解!それ以外は不正解!」って声高に叫んでる人を見る度に「そんな単純なものじゃなくない…?」と疑問に思うことが増えていたから。人間誰でも安心したいから正解を求めるものだと思ってるんだけど、自己の安寧を欲した結果が他人への無理解に繋がるのはよくないよね。 半年掛けて読んだ、と書くと語弊があるけど、のんびり読み進めてる間にガザ地区で戦争が始まってしまった。一日も早く終結してくれ。

Posted by ブクログ

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