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司馬遼太郎対話選集(2) 日本語の本質 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋/文藝春秋 |
発売年月日 | 2006/04/10 |
JAN | 9784167663223 |
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司馬遼太郎対話選集(2)
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商品レビュー
3.7
8件のお客様レビュー
日本の国語教育の話で、著者の作品が大学の入試試験に出題されることになる、担当者から連絡があり「何がどこにかかるのか」と問われたが著者は答えられないで困惑したとか(P228参照)それで思い出したのが、コルトレーン(サックス奏者)の曲を譜面に起こしたファンがいて、彼にその譜面を渡し...
日本の国語教育の話で、著者の作品が大学の入試試験に出題されることになる、担当者から連絡があり「何がどこにかかるのか」と問われたが著者は答えられないで困惑したとか(P228参照)それで思い出したのが、コルトレーン(サックス奏者)の曲を譜面に起こしたファンがいて、彼にその譜面を渡しもう一度吹いてほしいと依頼したところ、コルトレーン曰く「難し過ぎて吹けない」と言ったというが・・・天才の閃きは説明できないものなのである(笑
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大岡信、丸谷才一、赤尾兜子、大野晋、徳川宗賢、桑原武夫というそうそうたる顔ぶれとの対談。 まず、大岡信との対談では、いきなり中世の歌謡の話から始まる。大岡も司馬もよくこういう専門的な話で議論が出来るなという驚き。 ○「(司馬は)『翔が如く』を書くときは、薩摩弁を一生懸命ならった...
大岡信、丸谷才一、赤尾兜子、大野晋、徳川宗賢、桑原武夫というそうそうたる顔ぶれとの対談。 まず、大岡信との対談では、いきなり中世の歌謡の話から始まる。大岡も司馬もよくこういう専門的な話で議論が出来るなという驚き。 ○「(司馬は)『翔が如く』を書くときは、薩摩弁を一生懸命ならったという。薩摩弁が分からないと、薩摩人のユーモアが分からない」 ○「日本人の秩序感覚は江戸時代を経ているから、非常に差別的になってしまった。それ以前はどうもおおらかだったらしいということが、歌謡を見ていると出てくる」 ⇒確かに、司馬の「箱根の坂」とか「国盗り物語」を読むと、その時代の身分感覚はよく理解できるような気がする。 ○「また連歌という芸を中心においたサロンでは、人間は階級も身分何もないという、不思議な社会階層が出来ていたようです・・・中国・朝鮮は連歌どころか、その類のものは卑しめられる・・・ですから本当の意味の民間の芸術というものが発達しなかった。だから福沢諭吉がいうまでもなく、明治以後の日本は脱亜主義だったけれども、もともと脱亜社会だった」 ○「日本は歴史の発展過程で、中国、朝鮮の影響を浴びるように受けている・・・ところが、菅原道真が、遣唐使をやめようと上表してやめてしまう。そこから今度は日本の、それまで眠っていたようなものがずうっと出てきて、それ以前に受け入れていた大陸の影響を非常にうまく変形させて、日本人のものにしていく・・・それがちょうど「古今和歌集」の時代からあっという間に花開いて、『源氏物語』まで生んでしまう」 ○「北条早雲は駿河に行き伊豆に行って、国人、地侍層を組織して、じかに支配した。だからこれは革命だったと思います・・・それが彼が関八州を得た、ただ一つの理由と言っていいぐらいのポイントだったと思う。だから、ここから戦国が始まるといわれるんです・・・国人、地侍、あるいはそれより下の人が、鎧、兜をかぶって、ついに大名になっていく。それが戦国時代でした。ほんとうに底ざらえの革命がおこなわれたのが、江戸期で怖くなって、停止したんでしょうね」 ○「一芸を持つ者が非常に価値が高くなったというのは、日本文化の幸いですね。この室町時代がなかったら、ぼくらは何でもない文化をもった民族ですよ」 こんな風に書き連ねていくと、切りがないので、以下は省略しますが、高度な知的対談の妙味を味わわせてくれる一冊です。
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日本語についての現在、過去、未来を学者たちと語る司馬氏。 軟体動物のような、ビールの泡のような日本語とは感覚はわかる。 私もそんな日本語を使っている瞬間がある。 これから日本語はどうなるんだろう。 そしてそれが日本はどうなるんだろうということにつながるのである。 大切に使わなけれ...
日本語についての現在、過去、未来を学者たちと語る司馬氏。 軟体動物のような、ビールの泡のような日本語とは感覚はわかる。 私もそんな日本語を使っている瞬間がある。 これから日本語はどうなるんだろう。 そしてそれが日本はどうなるんだろうということにつながるのである。 大切に使わなければならない。
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