- 中古
- 書籍
- 文庫
コンスエラ 七つの愛の狂気 中公文庫
定価 ¥838
220円 定価より618円(73%)おトク
獲得ポイント2P
在庫なし
発送時期 1~5日以内に発送
商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 中央公論新社/中央公論新社 |
発売年月日 | 2006/09/21 |
JAN | 9784122047396 |
- 書籍
- 文庫
コンスエラ
商品が入荷した店舗:0店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
コンスエラ
¥220
在庫なし
商品レビュー
3.1
9件のお客様レビュー
"男と女"が輝きに対してどのような方向性を持っているかが明解に表されている。 やはり男はロマンチシズムで、はたから見れば幻想を追い続けるものだろう…。 一方女は男に比べて現実的であるものの、ワールドイズマインであり、この違いを説明するのに難しいが、男女は輝きを...
"男と女"が輝きに対してどのような方向性を持っているかが明解に表されている。 やはり男はロマンチシズムで、はたから見れば幻想を追い続けるものだろう…。 一方女は男に比べて現実的であるものの、ワールドイズマインであり、この違いを説明するのに難しいが、男女は輝きをすれ違わせていくもの。 恋愛や結婚、および男女が共にしていくのは、すごくはがゆいのだと思えた。
Posted by
同作家のティモレオンに感心したので手に入れて読む。こっちのほうが先に書かれたのかと。ティモレオンとは狙いが違うようで同じような物を期待してしまっていた。これはこれで面白いが。愛とエゴのお話。
Posted by
副題の如く 7つの愛の狂気 の物語。 「カロリング朝時代」は、三十年間、個人指導を行ってきた老教授が女子大生の美しさにとろけてしまいそうになる話。 教授が、歌うように話す講義内容が音譜つきで小説のなかにいれこまれていて面白い。 美しい学生も旋律にのせて老教授に別れを告げる。 ...
副題の如く 7つの愛の狂気 の物語。 「カロリング朝時代」は、三十年間、個人指導を行ってきた老教授が女子大生の美しさにとろけてしまいそうになる話。 教授が、歌うように話す講義内容が音譜つきで小説のなかにいれこまれていて面白い。 美しい学生も旋律にのせて老教授に別れを告げる。 「ヴィオロンチェロ」は、愛する人に抱かれ、奏でられたいという願望を果たし、楽器に我が身を変えてしまう短編。 ギリシア神話にはよく見られるメタモルフォーゼと少し似ていて現代版のギリシア神話的ストーリーだと感じる。 「ガラスの目」 前に読んだ小説で、名前は忘れてしまったが、こんな話があった。 義眼の女性が、義眼を入れるのを忘れてある日出勤した。 すると、寝室に残された彼女の義眼は、留守中、夫が連れ込んだ女との情事の一部始終を離れている場所の彼女に見せる。 この話も不思議で悲しい物語だったが、「ガラスの目」は、もっと残酷であからさまに人間の深淵に迫る。 ひとりのあまり若くない女性がいて、彼女は今までに800人ほどの恋人ができたがどの相手ともうまくいかなかった。 今度の彼は、彼女より年若い男性で、彼は彼女のことを愛していた(愛している気がしていた)。 彼女の目の片方は義眼で、そのことを彼は気にしておらず、それも含めて愛していると彼女に訴えるのだが、彼女は、その愛情を証明するために彼の眼球を差し出せという。 義眼なんて気にすることないよ。 という言葉を繰り返し、彼女への愛情を表現したきた彼は、たいしたことないなら、あんたの目も義眼になりな という彼女の考えとの狭間で、彼の眼球をえぐるためにスプーンを持って迫る彼女と男はどう対峙するのか。 「一枚の絵」 森で、完璧に美しい女性をカンバスに描いた画家は、自分の描いた絵の中の女性に恋をしてしまい、その絵の前から離れなれなくなり、衰弱して死んでしまう。 たまたま森に現われた村の三人の男も同じようになって死んでしまい、彼らを探しにきた村の男全員が同じく死んでしまう。 「コンスエラ」 表題のこの短編は、ストーリーは違っても「ガラスの目」の主人公の女性と似通った強迫的な部分を感じる。 コンスエラは、所謂、玉の輿結婚をしたのにもかかわらず、月日がたつほどに、どんどんどんどん想像を絶するほど彼女は醜くなってゆく。それはなぜか。 ダン・ローズは、1972年生まれのイギリスの作家。 処女作の『ティモレオン』で自国でも高い評価を得る。『ティモレオン』は、日本でも「ダ・ヴィンチ」のプラチナ本に選出されたりしている。 本書、『コンスエラ』は、ダン・ローズの二作目の作品で、単行本は、2004年の暮れに初版発行。今年の秋に文庫本化された。 残酷で、悲しく、切なく、一見平和な恋人たちにもある小さなきっかけで忍び寄るかもしれない恐怖がダン・ローズの本のなかで、ひらひらと手をこまねいている。
Posted by