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戦争と平和(訳:藤沼貴)(6) 岩波文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店/岩波書店 |
発売年月日 | 2006/09/15 |
JAN | 9784003261866 |
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商品レビュー
4
9件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
トルストイの歴史観が最後や途中に展開されるあたり、司馬遼太郎感ある。最後の解説にあった、丸くなって輪になって平和、というのはなるほどなと思った。アンナカレーニナと違って、ナターシャは女性らしい魅力を失って太った幸せな母になる。プラトン・カラターエフは丸く表現されている。主人公ピエールも肥満。 アンドレイやペーチャは死んで、マリアとナターシャはそれぞれニコライとピエールと結婚して幸せになる。ソーニャがかわいそうすぎる気がするけどそこはあまり描かれない。ギスギスしないんだろうか。ソフィアは賢さを表すから、感情の争いには無縁なんだろうか。 関係ないけど、トルストイという名前は太っているという意味だと初めて知った。
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ナポレオンとの戦争の前後の、ロシア貴族の家族のお話。 トルストイ自身も貴族だったんだとか。 戦争の話あり、恋愛の話あり、の大河ドラマだったな。
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ナポレオン軍の退却 ピエールの救出 ナターシャとの再会 有名なエピローグ第一部はその後の後日談。 ナターシャが太り、健康な主婦となっている。 子供にアンドレイと名付けているのは泣かせる。 ニコライとマリアは理想的な夫婦に。 ソーニャに対する冷たい扱いはどうしたことかと思うが、現...
ナポレオン軍の退却 ピエールの救出 ナターシャとの再会 有名なエピローグ第一部はその後の後日談。 ナターシャが太り、健康な主婦となっている。 子供にアンドレイと名付けているのは泣かせる。 ニコライとマリアは理想的な夫婦に。 ソーニャに対する冷たい扱いはどうしたことかと思うが、現実によく起こりそうなことであり、これぞトルストイのリアリズム。 エピローグ第二部はトルストイのナポレオン戦争に関する考察。 作品中にもところどころあらわれる論文部分は、最初はもっと大量にあって、まわりの反対で最低限まで切り詰めたそうだが、それでも多い。特に興味があれば別だが、そうでなければ作者がそうしたいんだから仕方がないとあきらめて、適当に読み飛ばすしかない。 というふうに、かなりいい加減に読んでしまいました。 トルストイはトルコとのクリミア戦争(1853-1856)に参加し、激戦を経験しているので、アンドレイやニコライやピエールが経験する戦争に関する描写はそのとおりなのだろう。 けれども、どこか牧歌的に思えるのは、われわれはトルストイの見ていない第一次、第二次世界大戦を経験しているからだろう(トルストイは1910年に亡くなっている)。 われわれはもっと悲惨で冷酷で残酷な戦争を経験しているが、トルストイが幸いにも見ずにすんだその戦争の方が、彼がこの作品のあちこちで述べている戦争哲学や歴史哲学、すなわち戦争とは、計画的・戦略的に行われるものではなく、誰も把握できないままでたらめに進んでいくものであり、また、ひとりの英雄や将軍が世界を動かしているではなく、かれらは歴史によって動かされる表象にすぎず、多くの人々の無意識の力、歴史の力が世界が動かしているのだという理論により近いようだ。 トルストイの先見を物語るものなのだろう。
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