クレヨン先生と子どもたち 絵が伝える心のメッセージ

末永蒼生【著】

• 販売会社／発売会社: ソフトバンククリエイティブ/ソフトバンククリエイティブ
• 発売年月日: 2006/09/25
• JAN: 9784797335378

商品レビュー

2010/05/05

絵を描くということは、子どもが自らを表現する1つの手段だ。自らの気持ちを語る言葉をもたない子どもは、絵を通じて自らを表現する。生み出される絵は、大人にとって理解しえないもの。しかし、そこに子どもそのものが映し出されているという。

クレヨン先生は子どもに表現の場を与える。絵の描き方を教えるでなく、ただ、場を与えるだけ。子どもをしばることなく、自由を保障し、ただ見守る。こういう自由な環境って、あんまりなかったな。

作品が生まれる過程はばらばら。ただ1つ共通していえることは、創作に対する子どもたちの熱意が並々ならぬものであるということ。何かから解き放たれたかのように、創作するという。

子どものころ、部屋のポスターをひっぺがし、それが小さな欠片たちになるまでビリビリに破いた。おそらく小学6年生か中学1年生のときのことだ。

塾で出された問題が解けないことにいらだっていた。ほかの人はできるのに、自分はなぜ回答を導き出せないのか。たまり溜まっていたものが心の葛藤を生み出し、それが行動となって表れた。言葉にできない鬱屈した思いを、はじめて吐き出した瞬間だったのかもしれない。

そして今、「クリエイティブ」という言葉に過敏な反応を示してしまう自分がいる。自分自身、クリエイティビティが全くといっていいほど無いことに対する反応だろうか。学校や塾などで常に「教えられてきた」自分への悔恨の念かもしれない。今頃になってアートや自然への興味が沸々と沸き起こってきたことも因果があるのかも。

つれづれすぎて的を射ないレビューだ。ただ、自分に子どもができたときは、思いのままに表現活動をしてほしいなと思う。そのために、このような場を創っていかないといけないことを、この本を読んでいるとまざまざと感じるのだ。

親子が分かりあうための架け橋となる本だ。

2007/01/14

絵と心の関係。子供絵にはすべてに理由がある。ただ何となく色を塗っている訳ではない。
子供が出来たらいっぱい絵を描かせてあげたいな☆