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四度目の氷河期
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社/新潮社 |
発売年月日 | 2006/09/29 |
JAN | 9784104689033 |
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四度目の氷河期
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商品レビュー
3.5
71件のお客様レビュー
スピーカーの下を見たら、台座に数冊の単行本が眠っていた。その中の一冊を開いてみると2006年の初版の荻原浩「四度目の氷河期」。実に18年も寝かせて熟成させていた。 なんとなく読み出してみたら、これが面白い。さすが18年熟成物! 自分が普通でなく何者でもないワタルが、アイスマンに出...
スピーカーの下を見たら、台座に数冊の単行本が眠っていた。その中の一冊を開いてみると2006年の初版の荻原浩「四度目の氷河期」。実に18年も寝かせて熟成させていた。 なんとなく読み出してみたら、これが面白い。さすが18年熟成物! 自分が普通でなく何者でもないワタルが、アイスマンに出会ってクロマニヨンに執着しだしてから、本当の自分を見つける旅がはじまる。母親、本当の父親、サチ、槍投げなどさまざまなものが、ワタルを揺り動かし真の自分に近づいていく。差別、阻害、孤独の中、温かい光を見つけることがいかに必要か!クロマニヨン、母親、サチ。ワタルには確かにそんな光が、道標が身近にあった。
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研究者を母に持ち、父のことは教えられず育ったワタル。 周りの子供たちとはあまりに違う容姿、そして母が研究者であるということ、父のことを尋ねても教えてもらえないことから、ワタルは自分はきっとクロマニョン人のミイラと母の間に産まれたと信じるようになる。 少年が成長し、アイデンティティ...
研究者を母に持ち、父のことは教えられず育ったワタル。 周りの子供たちとはあまりに違う容姿、そして母が研究者であるということ、父のことを尋ねても教えてもらえないことから、ワタルは自分はきっとクロマニョン人のミイラと母の間に産まれたと信じるようになる。 少年が成長し、アイデンティティを獲得するまでのお話。 多くの人が通るアイデンティティの模索としてはクロマニョン人はなかなか面白いと思ったけど、個人的にはいまいち響きませんでした。 共感できる部分が少なかったからかな。
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荻原さんったらもう‼︎ この題名だし、この表紙だから、何かが地球に起こって少年がサバイバル…って話かと思い、またしても、図書館で手に取っては後回しにしてました。私のお馬鹿さん。結局一気読みしてしまいました(〃ω〃) ものすごく良かった〜‼︎ 確かにある意味、自分探しをするワタル...
荻原さんったらもう‼︎ この題名だし、この表紙だから、何かが地球に起こって少年がサバイバル…って話かと思い、またしても、図書館で手に取っては後回しにしてました。私のお馬鹿さん。結局一気読みしてしまいました(〃ω〃) ものすごく良かった〜‼︎ 確かにある意味、自分探しをするワタルのサバイバルのお話です。序盤から、周りの子と同じように出来ない、見た目が違うからといじめられたりする、そんな時にワタルがどう感じ、どうやって過ごしていくか考える姿は、いじらしくも切なくもありました。孤独ながら逞しくなっていくワタル。 そして、なんといっても素晴らしいのが、ワタルのお母さん。そして、サチの存在。色眼鏡なしにワタルを見てくれる先生達の存在や、幼かった子供達が成長していき変わっていく様子も、さりげない荻原さんの明るいタッチで描かれます。やっぱり上手いなぁと思う。 陸上競技に進んでいくあたりは、青春の光が見えてきて嬉しくなります、逆に病院のシーンは悲しくって…読みながら泣きじゃくってしまいました(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`) 図書館で借りたけど、文庫本買おうかなぁ…と思ってます。とても好きな作品となりました。やっぱり荻原浩さんは、全部読まねば‼︎ 心に残ったフレーズをいくつか… ーーーーー たった一個の石鹸で、人は命を失うことがあり、誰かが長く悲しむこともある。悲しみは石鹸じゃ落とせない。 「検証終わり。ゆえにあなたはADHDじゃない。これはあなたの個性なの。少し個性が強すぎるだけ。母さんもあなたのいまの個性の強さを、いい方向に持っていくやり方を考える。「がんばれ」って言っちゃいけないって書いてある医学書もあったけど、がんばりましょ。努力のないところに成果は出ないもの。あなたも我慢できる時は、がんばってみて。無理はしなくていいから」 辿っていくと、人類はみな、二十万年前のたったひとりのアフリカ人の女性の子孫であることがわかるのだそうだ。 ぼくは父親がいないことに悩み、サチはいることに悩んでいる。ぼくらは自分の殻が気に入らないカタツムリとヤドカリみたいなものだった。 都会の考え方。たった山ひとつぶんで、住む人の考え方はころりと変わる。 「ふつうの人間なんて、どこにもいないんだよ。みんな少しずつ違う。確かに地球の上から見下ろせば、お前の存在は何十億分の一でしかない。俺もそう。ちっぽけなもんだ。だけど、考えてみろよ。何十億分の一にしろ、お前はこの世にお前しかいないんだぜ」 いつもひとりぼっち。ぼくは長く自分のことをそう思っていた。だけど、自分で思ってるほど、ぼくはひとりじゃないのかもしれない。 「答えはひとつとは限らないのよ。しかも、それぞれが本当の答えなのかどうかもわからない」 ぼくらの足もとにある大地や、頭の上に広がる空は、決して人間の都合で存在してるわけじゃないんだ。
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