CSR会計を導入する CSR入門講座第4巻

倍和博(著者), 松本恒雄

• 販売会社／発売会社: 日本規格協会/日本規格協会
• 発売年月日: 2005/07/29
• JAN: 9784542701533

商品レビュー

2013/10/13

企業の社会的責任が近年クローズアップされている。
しかし、CSR問題にかかわる諸事象の多くは、現在の企業会計のフレームワークでは認識・測定の対象とならない。
明確な形でキャッシュフローに影響を及ぼさない事象は、財務会計の対象から除外される。
企業会計のフレームワークでは測定対象とならない事象が、長期的に見ると経営成績や財政状態に対して直接・間接に影響することが次第に明らかになっている。
社会的責任投資・環境格付などの新たな企業評価の手法が登場している。
これらの企業評価法は、社会的責任の視点を重視した事業活動の測定・報告の手法を確立することによって、長期的な視点から、より適正かつ社会的意義のある企業価値評価の実践を目指すものである。

CSRにかかわる会計問題は、外生的要因の展開の結果を財務報告プロセスに取り込んでその枠組みを形成し、組織の持続可能性に関する評価を貨幣データで表現することにより、これまで陰に隠れていた部分を明らかにする点に主題があるといえる。

CSRを経営戦略の一環として位置付け、ビジネスモデル全般にCSR概念を組み込むためにも、CSR活動を正確に測定・評価する定量化の枠組みが必要不可欠。

内部（報告）会計＝管理会計　私的コストに埋没するCSR関連コストの識別し、経営管理に応用する
外部（報告）会計＝財務会計　企業外部に伝達することが目的