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黄そ暎(著者), 鄭敬謨(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店/岩波書店
発売年月日 2004/04/27
JAN 9784000237086

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2016/05/18

世界の小説を読む第12冊目韓国 「客人」黄晳暎 朝鮮戦争時に北朝鮮のある村で起きた村民同士の大量殺戮事件を丁寧な取材を元に描いた、事実に基づく本作。朝鮮戦争から何十年も経った後、ニューヨークに移住していたヨセフ牧師が生まれ故郷である北朝鮮に帰郷する。そこでは大量殺人を犯した兄の亡...

世界の小説を読む第12冊目韓国 「客人」黄晳暎 朝鮮戦争時に北朝鮮のある村で起きた村民同士の大量殺戮事件を丁寧な取材を元に描いた、事実に基づく本作。朝鮮戦争から何十年も経った後、ニューヨークに移住していたヨセフ牧師が生まれ故郷である北朝鮮に帰郷する。そこでは大量殺人を犯した兄の亡霊と、彼の被害者の亡霊達が次々と現れては立ち消え、それぞれの物語を語る。作者のあとがきが一番分かりやすいので引用するが、元々韓国で「客人」とは一刻も早くたち去って欲しい天然痘の事を指していたが、同様に西から来たある種の「病」であるキリスト教とマルクス主義の対立が引き金となって起きた事件を表すに相応しいとしてつけたそう。小説全体も天然痘の厄災から逃れるための儀式の十二の形式に基づいて展開される。全く知識のない歴史的事件の話だったので、興味深く読めた。それにしても今の所世界を読むシリーズでピックアップした本がどれも、戦争の悲惨さを扱っていたり、ガルシア・マルケスに影響を受けていたりしているのが面白い。

Posted by ブクログ

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