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SHI-NO -シノ- 黒き魂の少女 富士見ミステリー文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 富士見書房/富士見書房 |
発売年月日 | 2006/02/15 |
JAN | 9784829163429 |
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SHI-NO -シノ- 黒き魂の少女
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商品レビュー
3.4
12件のお客様レビュー
怪奇的な事件に異常に興味を示す幼馴染みの小学生の志乃ちゃん。 一人で危ない謎に近づいていくミステリー。 ラノベで死を扱うのってどうなんだろ? 話の展開はいいけど読後はなんかスッキリしないし、全体的に暗い。 その辺が受け入れられるかがこの作品を楽しめるかの分岐点かも。
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死生観がテーマですかね ヒロインの言い回しや、テーマのわりに緩かったりする緩急の早さについて行けるなら面白いかと 個人的にはラノベでは一番好きな作品です ジャケ買いしたんですが正解でした。はい ミステリ小説と言うよりは純粋に物語を楽しむ成分が多めかな、と
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“あぁ――まただ。 いつもいつも、邪魔をする。 いつもいつも、肝心なところでその声が『私』を引き戻す。 いつもいつも、その声に、どうしようもなく引き戻されてしまう。 だが、大丈夫。 一瞬だけ、届いていた。 僅かに指先が触れた程度だったけれど、大きな問題はない。 志乃は、ゆっくりと...
“あぁ――まただ。 いつもいつも、邪魔をする。 いつもいつも、肝心なところでその声が『私』を引き戻す。 いつもいつも、その声に、どうしようもなく引き戻されてしまう。 だが、大丈夫。 一瞬だけ、届いていた。 僅かに指先が触れた程度だったけれど、大きな問題はない。 志乃は、ゆっくりと浮上していった。 「……い!おいっ!」 「……何?」 「大丈夫なのかよ。オマエ、いま息してなかっただろ」 唖然とした顔でこちらを覗き込む良樹を、志乃はまだボンヤリした瞳で見つめた。曇りガラスを隔てているかのように、目の前の男の顔は判然としない。この男が誰だったのかも、どうして自分がこんな場所に居るのかも漠然としていた。 だが、ハッキリと分かっていることが一つだけあった。 「デッドエンドコンプレックス。それは――」 死からの逃避? 死への憧憬? それとも―― 「……生からの乖離」” 小学五年生の少女支倉志乃は、人の死とかそういったことに対して異常なくらいに興味を示す。 彼女と幼馴染に値する大学せいの僕は、そんな彼女を守り守られ事件の真相と対面する。 結構あっさりと読めた。 志乃ははたして、普通の少女なのかそれとも。 まだあまり、よくわからない。 “だから、彼女に呼びかける。 意識して彼女を呼び止める。 「志乃ちゃんは、何が食べたい?」 「グリンピース以外」 「…………」 しかし。 帰ってきたのは、見事なまでの即答だった。 案の定といえば案の定だけれど。 あんまりにもあんまりで。 分かり易すぎるくらいに分かり易い、その答え。 それは、何も分からない彼女の、唯一理解できる嗜好だった。 思わず、苦笑がもれる。 それに対して、志乃ちゃんは「何?」と何気なく、それでも少しわかる程度に不快気な感情を込めて、僕を睨み付けてきた。真っ暗な瞳の中に、僕が映る。それに僕は、もちろん「何でもないよ」と答えたけれど、それでも苦笑は収まってくれなかった。ますます、志乃ちゃんから放たれる眼力が重くなる。 それから逃れるようにして、僕は冷蔵庫の中に頭を突っ込むのだった。 さぁて、今日は、何にしようかな、なんて考えながら。
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