「ジョージ・ブッシュ」のアタマの中身 アメリカ「超保守派」の世界観 講談社文庫

アメリカ

• 販売会社／発売会社: 講談社/
• 発売年月日: 2003/03/28
• JAN: 9784062737579

商品レビュー

2012/10/27

本棚の整理で読む。
まじめな先生なんだが、イラン進攻直前の緊急出版ということで
語りおろし、かつ売らんかなの題名・表紙。
あとがきに、少々戸惑った、との記述。

16　宗教右派＝クェール、全米ライフル協会とキリスト教右派
18　宗教右派、実は黒人多い。ＷＡＳＰだけじゃない。
41　父ブッシュは国際派のインテリ、息子は「我々に近い」

55　南部は基本的にアンチフェデラル。ある種モンロー主義
68　ネオコンが外交政策の力として宗教右派を利用している
82　アメリカ革命は親宗教的革命

98　日本占領を研究
131　宗教重要？、米＝86％、イスラーム＝72％
174　カトリックがアメリカ化するのにほぼ一世紀
プロテスタント国家→ユダヤ・キリスト教的国家（見えさる国教）

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余談
日経新聞の私の履歴書で、トニー・ブレアが
子ブッシュはすごく誠実な人
馬鹿ではない（馬鹿が大統領選挙を勝ち抜けるほど甘くない）
とわざわざ書いていた記憶がある

2008/02/28

タイトルと装丁が俗っぽさを予見させるが、内容はしっかりとしている。アメリカにおける神学の第一人者の一人と言える森氏の考察は的を得ていて興味深い。
宗教と国家の関係性を体感することは日本人にとって非常に難しいことだ。
彼の主張を聞くことによって、アメリカがいかに宗教性を持つ政治経済大国であるかを理解できる。
近頃、覇権大国としての衰退の序章を歩み始めたかのような米国にとって、２００８年大統領選挙も保守化の波が収まる要因となるかと思われる。

しかし、宗教国家米国の不完全さが議論されようとも
現在その今後に注目を集めているのはイスラーム圏の諸国である。
宗教の力は、産業政治文化などあらゆる人間の生産活動に欠かせないものであり、そんなにも世界や人間を牛耳る程なのだろうか。

そうすると、日本は慣習の分野ではなく「宗教」に関する世界の議論に現在もこれからも先陣を切ることはできないのではないだろうか。