新・ゴーマニズム宣言(文庫版)(6) 小学館文庫

小林よしのり(著者)

• 販売会社／発売会社: 小学館
• 発売年月日: 2003/03/01
• JAN: 9784094051469

商品レビュー

2023/09/02

1998年4月から11月までの『SAPIO』連載分と『諸君！』に掲載された金美麗女史との対談、時浦兼氏による書き下ろし論文「"戦争論"批判を検証する」で構成されている。世紀の問題作 『戦争論』 が大ベストセラーになったことを受けて、読者の反響を数多く取り上げている。本巻掲載の読者レターをあらためて読んで、当時の衝撃を思い返すよすがとなった。そして読者の国や公への意識を知るべく、アンケートを実施している。その中身は実際に本巻を読んでみてほしいが、かなり正直な回答もあり、なかなか興味深い。この頃は教科書問題に熱心に取り組んでいる時期であり、その様が多く登場する。「つくる会」の盛り上がりも感じられ、保守論壇が活性化されていた時期だ。

第70章「自由な校風が子どもの人権？」が傑作である。埼玉県の所沢高校で生徒が日の丸と君が代をボイコットして行なった手作り卒業式へのマスコミの賞賛を強烈に皮肉っている。時浦氏による論文は野田毅著 『戦争と罪責』 を痛烈に批判する。この書は中帰連など贖罪のプロみたいな元兵士の"告白"を裏づけなしでまとめたもので今からすると冗談のような代物である。左翼との熾烈な闘いの最前線がここにある。

2020/08/22

本作はベストセラーとなった『戦争論』の時の連載を纏めたもので、そのせいか従軍慰安婦問題も含め戦争一色の巻であった。
小林よしのり氏はよく本を読む。それが権威者ともの反論への大いなる裏付となり、読者は共感してしまうのだ。本来ならばこのようなプロパガンダに対して吟味し、自らの考えを確立する能力が必要であり、従って小林よしのり氏の云う事を鵜呑みすると作者自身が云うように小林氏のシンパが多数生まれ、政治家になれば独裁政権が確立する危うさを持つ。
『新ゴー宣』は読者と作者とのガチンコ対決の場である。読者も本来ならば、小林氏と同格の知識を持つ必要があるのだ。
今回何故、こんな事を云うかというと、非常に小林氏の考え方に抗い難い魅力を感じたからだ。それが果たして良い事なのかどうか判らなくなってしまった。

2014/08/23

何も言うことありません。
星どころではないです。
本当にこの本、発売当時うけていたんですかね。結構話題にはなっていたのは覚えているが。

言いたい放題の確信犯。

前に読んだ所沢高校の本で、「生徒の自治と自由について、世の中に変な偏見を持たせた」本として上げられていたので、気になって読んだ。
無茶苦茶なことをぶちまけて、最後に当たり前のことを言う。
作者は、世の中を自分よりも下等だと思い込むことでしか自分を支えられないのでしょうね。世の中に対して劣等感を持つ人にはうけたのかな？

いや、この感想自体が作者の意図にはまっているような気もしてきた。キモチワルイ。

さっさと処分してしまおう。