薔薇の剣 コバルト文庫

ゆうきりん(著者)

• 販売会社／発売会社: 集英社/
• 発売年月日: 1996/03/10
• JAN: 9784086141727

商品レビュー

2010/06/26

中学の頃に好んで読んでいたシリーズで、ふと思い出して購入。もう15年ほど前に出た本なので、最初は構えてしまって文体やら話の展開（知っているので余計）に少し恥ずかしさを感じました。が、読み始めると一気ですね。

題名の通り、薔薇の騎士を目指す２人の騎士を中心とする物語です。他の方のレビューにもありましたが、主人公である金髪碧眼のスターリングの性格がかなりのヘタレ…。正義感が強く、誠実だけど、融通が効かないし鈍いというか。戦ってるとこはカッコいいんだけど。ただ、珠黎皐夕さんの美しい挿絵がなせる技か、なんだかんだ応援してしまう不思議。従者を好きになってしまい、焦ったり隠そうと頑張る姿は可愛らしいなーと。

もう一人の騎士である黒髪赤眼（？）のクラウスはこれはよくできた人で、文句なく格好よく、恋人であるエナとも大変お似合いで、スターリングが（どちらかといえば）結婚向きタイプだとしたら、この人は恋人でも友達でも夫でもオールマイティーに女性にモテるタイプかな。

もちろん登場人物だけでなくストーリーも好きです。話の内容もこれからどんどん複雑でダークな方向へ向かっていくので、１巻目は序章といったところでしょうか。重めな話が好きな私には、キマイラとかたまりません。

2009/10/29

入手方法と時期：　購入・中学１年生
読んだ回数：　…高校卒業までに１０回読んでるだろうか…？
読了年月日（最新）：　09.9月末

・古いなぁ…。
中学時代、友人から借りてハマった作品。当時の私が読んだ（数少ない）コバルト文庫作品の中でベスト３に入っている。
人にオススメできるかどうかはわかりませんが、好きだった小説です。

・表紙イラスト。クラウスの髪が明らかに長すぎる！　とツッコミを入れていたのを思い出した（笑）　本文では貝殻骨のあたりまで、だったと思うのだが…？

・食事の描写がものすごくおいしそう。友人間では“食事前には絶対読んではいけない本”と呼ばれていた。…って、こんな感想でいいのだろうか。
（以上、09.10.29）

その他感想等は後日。

2006/02/10

美麗な表紙に騙されると、痛い目をみます（笑）内容的にかなり重い作品です。戦争の描写もすごいですしね…植民地戦争はえげつないです。しかし、この話の一番凄いところは主人公が情けないトコロでしょう！白薔薇の騎士スターリングの情けなさヘタレ具合は他に類をみません。赤薔薇の騎士クラウスはカッコイイんですけどね（笑）そんな親友対決という美味しい設定の割に、BLの匂いがほとんどしないのは作者が男性だからなのでしょう。この話をよんで悩めるヒーローは男性が書くにかぎるな、とか思いました（笑）情けないのと、女々しいのはやっぱり違いますね。