1,800円以上の注文で送料無料

情熱の断罪 講談社文庫
  • 中古
  • 書籍
  • 文庫

情熱の断罪 講談社文庫

森村誠一(著者)

追加する に追加する

情熱の断罪 講談社文庫

定価 ¥628

220 定価より408円(64%)おトク

獲得ポイント2P

在庫なし

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社/
発売年月日 2002/07/15
JAN 9784062734905

情熱の断罪

¥220

商品レビュー

4

1件のお客様レビュー

レビューを投稿

2007/02/17

実に素晴らしかった!! この本は、6編からなる短篇集なのだが、いずれも人間の心の闇というテーマで統一されている。 『夢の虐殺』は、毎日ひたすら繰り返される、没個人の社会生活に嫌気がさしたサラリーマンが主人公だ。彼は、一旦は、今の生活を捨て、かつて思い描いていた夢を実現させようと...

実に素晴らしかった!! この本は、6編からなる短篇集なのだが、いずれも人間の心の闇というテーマで統一されている。 『夢の虐殺』は、毎日ひたすら繰り返される、没個人の社会生活に嫌気がさしたサラリーマンが主人公だ。彼は、一旦は、今の生活を捨て、かつて思い描いていた夢を実現させようとするのだが・・・。 よく、サラリーマン生活を捨て、自分らしく生きる!!それがよいのだ!!と言ったテーマの本をみかけるが、この話はそういった類の本より、もう一歩踏み込んで書かれている。 会社の歯車として働き、決して一個人としては認識されることのない生活を送るサラリーマンが、今まで培ってきたもの(社会的地位、家庭など)全てを捨て、夢に生きるということは、困難であること。 没個人という反面、自分の力によって生きるか死ぬかが決まるのではなく、会社に守られ、ほどほどの生活を保障されていること。 こういったぬるま湯的環境に長年身をおいた人間にとっては、夢に生きることは不可能であること。 このような事実に、主人公は気付かされるのである。 世間には、「好きなことを仕事に!!」とか「会社の歯車ではなく自分の力で生きる!!」といったことをよしとする風潮があるが、実際好きなことでお金をもらおうとすれば、かなりの突出した才能がいるだろうし、自分がしたいこと=自分にできることとは限らない。また、自分の力で(例えば起業などをする場合)何かしようとするのにも、やはり才能はかかせないし、様々なリスクを負うことにもなる。 こういったマイナスの側面には目を向けず、プラスの部分ばかりみて、それが全てだと思っていると、思わぬ陥穽にはまることになってしまうだろう。 他にも、『姦の毒』や『黒い合併』など、奥行きの深い作品ばかりだったd(・▽<)

Posted by ブクログ

関連ワードから探す

関連商品

最近チェックした商品