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青の物語
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青の物語

マルグリット・ユルスナール(著者), 吉田加南子(訳者)

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青の物語

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商品詳細

内容紹介 内容:青の物語.初めての夜.呪い. 解題
販売会社/発売会社 白水社
発売年月日 1994/07/25
JAN 9784560043233

青の物語

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商品レビュー

3.4

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2023/06/06
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※このレビューにはネタバレを含みます

目次 ・青の物語 ・初めての夜 ・呪い なんでだろう。 書影が同じ本のデータをコピーしたのに、作品タイトルの訳が違う。 「初めての夜」と「初夜」では、意味が同じでもイメージが違う。 「呪い」と「呪文」なら全然違う。 そもそも「呪い」は「のろい」と読むのか、「まじない」と読めばいいのか。 私は「のろい」と読んだのだった。 貧しい村の中でもさらに下位にいるアルジェナール。 美しく驕慢なアマンドは親しい友であるけれども、やはり多少疎ましく、彼女が肺の病に倒れたとき、一番親身に看病しながらも心の中でその死を願ってしまう。 魔が差したのかもしれない。 本人も自覚していない心の奥深くに隠した本音だったかもしれない。 だけど手を下したわけではない。 心の中で願っただけだ。 それが厄払いの男の前で明らかにされたとき、アルジェナールは魔女となった。 いや、魔女にされた。 ”そしてもっと深く夜の空気を吸おうと天をふり仰いだとき、星々は彼女に向かって、うち震える大きな線で、魔女のアルファベットの大きな文字を描いた。” 世界までもが彼女を魔女と認めた。 これは「のろい」だろうか、「まじない」だろうか。 どちらにしても言葉にからめとられた若い女性の姿が浮かんでくる。 『初めての夜』も、結婚という制度で元カノに対する未練を封じ、愛しているわけでもない若い妻とともにその制度にからめとられていく男の物語のようにも読める。 結婚もまた「呪い」の一つなのか。

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2021/08/29

『ユルスナールの靴』(須賀敦子)を印象深く読み、それでは自分でマルグリット・ユルスナールの作品を味わおうと図書館にたまたまあったこの本を開いた。それが私にとってよかった。 没後とりまとめられ出版された若書きの作品という。つまり、『ハドリアヌス帝の回想』などの大作を髣髴させ、それ...

『ユルスナールの靴』(須賀敦子)を印象深く読み、それでは自分でマルグリット・ユルスナールの作品を味わおうと図書館にたまたまあったこの本を開いた。それが私にとってよかった。 没後とりまとめられ出版された若書きの作品という。つまり、『ハドリアヌス帝の回想』などの大作を髣髴させ、それに比する小品らしい。なるほど、らしさが味わえたのではないかと思う。 「青の物語」「初めての夜」「呪い」の3篇。 「青の物語」はアラビアンナイトの物語風。「初めての夜」はフランス心理小説風。「呪い」はフランス片田舎のおどろおどろしい風習風。味付けはくっきりユルスナール風。 ユルスナール風とは、なにがどうと一口に言えないが、「がしっ」とつかまれるような強靭な精神がある。それに惹きつけられる。まあ、私が大作の方に向かうかどうかはわからない。(単に他の未読本を沢山抱えすぎているということだけどね) 久しぶりで白水社のフランス文学に親しんだ。なお、この本のブルーの濃淡が三色旗のような装丁もしゃれていた。(このごろ装丁も気になるようになったのだ) 残念、この単行本はなくて、「ユルスナール・セレクション(4)」に入っている。

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2018/08/26

短編集 「青の物語」 財宝を求めた男たちの末路を冷酷に描く物語。あらゆるものが青に関連させて描かれる、という約束事が展開される。気障なようにも思えるが、うまいと唸らせられるものもあり。 「初めての夜」 新婚初夜を迎えた夫婦の、男側からみたという設定。作者のデビューまもない作。...

短編集 「青の物語」 財宝を求めた男たちの末路を冷酷に描く物語。あらゆるものが青に関連させて描かれる、という約束事が展開される。気障なようにも思えるが、うまいと唸らせられるものもあり。 「初めての夜」 新婚初夜を迎えた夫婦の、男側からみたという設定。作者のデビューまもない作。Marg Yourcenar という男か女か分からぬ著者名、という遊びがデビュー間もない頃は存在したユルスナール。初夜に幻滅している男を描く女、という遊びにくわえてなおかつ、この短編の原案を描いたのはユルスナールの父だとのこと。 男→女→男、という入り組んだ構造。 「呪い」 可もなく不可もなく。

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