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クリスマス・ブックス ちくま文庫
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商品詳細
内容紹介 | 内容:クリスマス・キャロル.鐘の音 |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 1991/12/04 |
JAN | 9784480025937 |
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クリスマス・ブックス
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商品レビュー
3.4
5件のお客様レビュー
クリスマス本の二冊目…
クリスマス本の二冊目として熱狂的に迎えられた「鐘の音」。風刺雑誌『パンチ』の画家として有名なジョン・リーチらの幻想性に満ちた挿絵と現実が奇妙に溶けこんだ不思議なファンタジー。
文庫OFF
ディケンズのクリスマス小説「クリスマス・キャロル」と「鐘の音」の2篇を収めた本。 吝嗇家の金持ちであるスクルージを主人公にした「クリスマス・キャロル」、貧しい配達人であるトビー・ヴェックを主人公にした「鐘の音」、主人公はそれぞれ対照的ながら、富裕層に対する批判的な叙述は似通った...
ディケンズのクリスマス小説「クリスマス・キャロル」と「鐘の音」の2篇を収めた本。 吝嗇家の金持ちであるスクルージを主人公にした「クリスマス・キャロル」、貧しい配達人であるトビー・ヴェックを主人公にした「鐘の音」、主人公はそれぞれ対照的ながら、富裕層に対する批判的な叙述は似通ったところがあります。特に「鐘の音」の方は風刺がきいており、「貧乏人の味方」を標榜する金持ちが貧しい人たちに労働の尊さを訴えるあたり、苦笑いがこみあげてきます。 この本を読む以前から「クリスマス・キャロル」の大筋は実は知っていました。というのも、ビル・マーレイ主演の「三人のゴースト」という映画を見ていたからです。この映画がクリスマス・キャロルを下敷きにしている、というのを知ったのはずいぶん後になってからですが。 あらためてクリスマス・キャロルを読んでみて、筋自体はかなり似通っていたんだな、と改めて思った次第です。
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ディケンズが書いたクリスマスものは『クリスマスキャロル』の他にも数作あって、この中には『鐘の音』という物語も入っている。 最初は新潮文庫の『クリスマスキャロル』を読もうと思ったのだが、何回も読んでいるので、たまには違う訳者の本を読んでみた。 たぶん新潮文庫版のほうが訳とし...
ディケンズが書いたクリスマスものは『クリスマスキャロル』の他にも数作あって、この中には『鐘の音』という物語も入っている。 最初は新潮文庫の『クリスマスキャロル』を読もうと思ったのだが、何回も読んでいるので、たまには違う訳者の本を読んでみた。 たぶん新潮文庫版のほうが訳としては正しいのだと思うけれど、こっちのほうが訳が自由で、たぶん勝手に書き加えていて、落語みたいで、読みやすい。ウケ狙いなのに時折すべっているところがご愛敬。初めて『クリスマスキャロル』を読む人に向いているかどうかはわからないが、また新しい魅力があるのは確か。 『鐘の音』という話は、クリスマスの精霊の代わりに、教会の鐘の精霊が出てきて、『クリスマスキャロル』のスクルージと同じように、主人公の郵便配達人のおじさんを夢の世界へと連れて回る話。このおじさんは娘の結婚に反対して(貧乏人が結婚してもろくな未来はないとお偉いさんに言われて、悲嘆して消極的に反対した)それにより起こる悲惨な未来をひたすら見て回る。 あ〜あ、反対しなきゃ良かった、と改心するところは『クリスマスキャロル』と一緒。スクルージは金への執着と冷酷さだったけど、こちらの主人公は世間へのおもねりと臆病のゆえに不幸に陥る。でも最後には改心して、案の定の展開でハッピーエンドになる。 この「案の定」というのは結構大切だ。クリスマスにハッピーエンドが待っていなかったら、キリスト教徒はいつ幸せになるのだ。山下達郎の歌のような寂しい内容は、たぶんキリスト教徒じゃないから作れるのだ(勝手な憶測) どちらにしろ、人としての本当に大切なものは何かということを教えてくれる。 人生の幸福と不幸なんて、所詮は心が決めるもの。心が変われば世界も変わる。 来年のクリスマスには、また違うディケンズ作のクリスマス作品を読みたいと思う。
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