ロシア怪談集 河出文庫

アンソロジー(著者), A.K.トルストイ(著者), ツルゲーネフ(著者), ドストエフスキー(著者), チェーホフ(著者), ゴーゴリ(著者), ナボコフ(著者), 沼野充義(編者)

• 内容紹介: 内容:葬儀屋 プ-シキン著 神西清訳. 思いがけない客 ザゴスキン著 西中村浩訳. ヴィイ ゴ-ゴリ著 小平武訳. 幽霊 オドエフスキ-著 浦雅春訳. 吸血鬼の家族 A.K.トルストイ著 栗原成郎訳. 不思議な話 ツルゲ-ネフ著 相沢直樹訳. ボボ-ク ドストエフスキ-著 川端香男里訳. 黒衣の僧 チェ-ホフ著 池田健太郎訳. 光と影 ソログ-プ著 貝沢哉訳. 防衛 ブリュ-ソフ著 草鹿外吉訳. 魔のレコ-ド グリ-ン著 沼野充義訳. ベネジクトフ チャヤ-ノフ著 沼野恭子訳. 博物館を訪ねて ナボコフ著 諫早勇一訳
• 販売会社／発売会社: 河出書房新社/
• 発売年月日: 1990/05/10
• JAN: 9784309460710

商品レビュー

2010/05/28

怪談というよりも、品…

[文庫ＯＦＦ]

怪談というよりも、品の良いロシアの短編集です。

2010/05/28

怪談といっても、いわ…

[文庫ＯＦＦ]

怪談といっても、いわゆる「怖い話」だと思わないほうが良いと思います。むしろ、ロシアならではの、静かな中に強さを感じる上質な短編集として読むのがおすすめです。

2011/07/03

　「怪談」ということばの響きにびびりつつも、幻想怪奇小説がたくさん読めそうなところに惹かれて手に取ってみました。アマゾンには書影がないけれど、表紙になっている絵もいいんですよ。コンスタンチン・リーモフの「魔術」だそうです。
　わたしの気に入りはまずチャヤーノフ「ベネジクトフ」。夜の都市の幻想的な雰囲気といかがわしい魔術と呪縛、なのに幕切れはしみじみさわやかでいいんです。
　ゴーゴリ「ヴィイ」はウクライナの土俗伝説に材をとったもので、魔女に魂を狙われた神学生の話。A・K・トルストイ「吸血鬼（ヴルダラーク）の家族」はモルダヴィアを訪ねたフランス外交官が宿を求めた一家が呪わしい運命に捕まってゆく話。この二つはどちらもクライマックスがドラマティックで怖いです。
　河出文庫は各国の怪奇短編を『～怪談集』のタイトルでシリーズ化したようなので、他のものも機会があれば読んでみたいです。