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伴淳三郎 道化の涙 現代教養文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 社会思想社/ |
発売年月日 | 1988/03/30 |
JAN | 9784390112604 |
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伴淳三郎 道化の涙
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「喜劇役者」という言葉も耳にしなくなって久しい。エノケン、 ロッパ等、喜劇役者が大活躍した時代があった。 本書はそんな喜劇役者のひとり、判淳三郎を取り上げた評伝である。 貧乏画家の父が亡き後、20歳以上歳の離れた義兄とそりが合わず、 母と幼い妹を故郷・山形に残して東京に出る。...
「喜劇役者」という言葉も耳にしなくなって久しい。エノケン、 ロッパ等、喜劇役者が大活躍した時代があった。 本書はそんな喜劇役者のひとり、判淳三郎を取り上げた評伝である。 貧乏画家の父が亡き後、20歳以上歳の離れた義兄とそりが合わず、 母と幼い妹を故郷・山形に残して東京に出る。 丁稚j奉公するも長続きせず、故郷へ戻ったり再度東京へ出たりを 繰り返し、新劇へ参加したり、ドサ回りの一座に加わったり、自ら 喜劇劇団を旗揚げしたり。 戦前から戦後にかけての役者っていうのは、多かれ少なかれこんな ものなのだろうね。 ヒロポン中毒になり、女たらしで、結婚・離婚の繰り返し。挙句の 果てには歳若い後妻がギャンブルで借金を作ったばかりか、内弟子と 懇ろになる。この最後の離婚は判の死後まで尾を引くことになる。 15年のブランクはあったものの、彼の身を思い、死後まで寄り添った のは一時は共に生活をした清川虹子だった。 「アジャパー」で一斉を風靡し、映画「二等兵」シリーズで磐石の 地位を築き、晩年は味のある脇役を演じたが、彼の一生には常に 「寂しさ」が付き纏っていたのではないだろうか。 自ら企画したアメリカ巡業の途中で、苦労をかけっぱなしだった母の 死の報せを受け、身も世もなく嘆く。女性への執着は、彼を思い、 好きなように生きさせた母への、母性へのこだわりだったのか。 本書は所々話が飛ぶので少々読み難いが、吉本興業への引き抜き 工作や、後輩いじめなども隠さずに綴られている。 喜劇役者。これもまた絶滅種なのか。
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