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象徴天皇 岩波新書372
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店/ |
発売年月日 | 1987/04/20 |
JAN | 9784004203728 |
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象徴天皇
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象徴天皇
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「象徴天皇」高橋紘著、岩波新書、1987.04.20 231p ¥480 C0231 (2017.12.12読了)(2017.12.07借入) 「夜明け前」島崎藤村著、を読んだら、国学思想が倒幕のエネルギーになったというのは以前から聞いていたのですが、その国学思想がどうして廃仏毀...
「象徴天皇」高橋紘著、岩波新書、1987.04.20 231p ¥480 C0231 (2017.12.12読了)(2017.12.07借入) 「夜明け前」島崎藤村著、を読んだら、国学思想が倒幕のエネルギーになったというのは以前から聞いていたのですが、その国学思想がどうして廃仏毀釈につながるのかよくわかりませんでした。そこで、「神々の明治維新―神仏分離と廃仏毀釈」安丸良夫著、を読んでみました。国学思想というのは、仏教や儒教が日本に入ってくる前のやまとことばの時代を至上とし天皇親政をあるべき姿とする考えのようで、その結果として聖徳太子以来国家鎮護のために信仰してきた仏教を排してしまおうということです。 ところが、日本古来の神々と仏さまを一緒にする神仏習合を行って一体化してきた歴史があるので、神仏分離をしないといけないし、仏教なのか神道なのか判別しがたいものもありました。廃仏毀釈は、結局、国の政策としては打ち出されず、国学思想に染まった人たちの運動に終わりました。 明治政府としては、国家神道によって国をまとめようということで、神社の整理統合政策は行いました。その辺は、「国家神道」村上重良著、「国家神道と日本人」島薗進著、に書いてあります。国家神道は、明治憲法と教育勅語によって完成します。 明治憲法は、天皇親政を目指したのでしょうか、結果的には、軍部の思いのままになる政府になってしまいました。統帥権は天皇にあると書いてあるのにどうしてなのでしょう。 国学思想によって日本を治めていこうとしたのでしょうが、教育勅語には、儒教の考えが濃厚に入り込んでいます。 太平洋戦争の敗戦によって、明治憲法が廃止となり、昭和憲法が施行されました。天皇は、象徴天皇となりました。天皇は、神から人になりました。 この本には、象徴天皇の誕生のいきさつから天皇の役割、宮内庁の役割、天皇家の行事、など色々記述してあります。 公の天皇の仕事と私の天皇家としての行事で、公私の分離の難しいものも多々あるようです。天皇は国家神道の中心だったので、それにかかわるような宗教行事的なものは、公の立場で参加することは、特定の宗教に肩入れするものとなるので憲法に抵触します。 憲法が、昭和憲法に代わっても天皇家が明治以来続いてきているので、天皇に対する国民の意識もそんなに急激に変わっているわけでなく、恐れ敬う気持ちは変わっていないものと思われます。今でも、「天皇機関説」というわけにはいかないのでしょうね。 【目次】 一 象徴天皇の誕生(一) 二 象徴天皇の誕生(二) 三 皇室と宮内庁 四 皇室外交と行幸啓 五 天皇陵 六 宮中祭祀 七 践祚・即位のセレモニー あとがき 参考文献 ●皇籍離脱(67頁) 象徴天皇制に移行する過程で、最大の改革は皇籍離脱であった。11宮家51人が、皇族の籍を離れ、民間人になった。 ●保健衛生(125頁) 山梨国体では、天皇は10月11,12日の両日、甲府市内の常盤ホテルに泊まった。ホテルに対し8月18日から県の水質検査が始まり、スタンプ検査で細菌の数を調べ、周辺の野犬狩りが実施された。検便はホテル関係者、食品納入者の85人に対して二度実施され、中には調理師の家族も含まれていた。 ●皇位継承(203頁) 大正天皇のときは、死去から新天皇の即位まで、践祚4、大喪29、即位28の計61の儀式があった ☆関連図書(既読) 「古事記」三浦佑之著、NHK出版、2013.09.01 「古事記」角川書店編・武田友宏執筆、角川ソフィア文庫、2002.08.25 「楽しい古事記」阿刀田高著、角川文庫、2003.06.25 「本居宣長」子安宣邦著、岩波新書、1992.05.20 「神々の明治維新」安丸良夫著、岩波新書、1979.11.20 「国家神道」村上重良著、岩波新書、1970.11.27 「国家神道と日本人」島薗進著、岩波新書、2010.07.21 「夜明け前 第一部(上)」島崎藤村著、新潮文庫、1954.12.25 「夜明け前 第一部(下)」島崎藤村著、新潮文庫、1954.12.25 「夜明け前 第二部(上)」島崎藤村著、新潮文庫、1955.02.05 「夜明け前 第二部(下)」島崎藤村著、新潮文庫、1955.03.15 (2017年12月19日・記) (「BOOK」データベースより)amazon 「松の緑の大内山」とたたえられる皇居。そこにはどんな人たちが住み、どのように働き、そして何が行われているのだろうか。宮内記者会会員の著者が、天皇制をめぐる敗戦前後の興味深いエピソードを紹介しながら象徴天皇誕生の経緯をさぐった上で、豊富な取材体験をもとに、皇室の現在と、そのあり方をめぐって議論や問題点を報告する。
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1987年刊行(なお、2005年で14刷目)。共同通信社会部次長が、宮中祭祀から戦後天皇制の形成過程、皇室外交、宮内庁、天皇陵の発掘問題等を網羅的に説明したもの。宮中祭祀や宮内庁の組織論等は資料的価値あり。また、著者は、自民党政権における天皇・皇室の政治的利用をやや批判的に見ている(殊に中曽根康弘首相)が、同感で、現代においても様々の現象について、その裏面を注意深く観ておく必要がある感を強くした。また、宮内庁の天皇陵調査拒否は、日本古代史研究の進展を遅らせる根源だが、改善の兆しはなく残念。
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