ブッシュの終わりなき世界戦争 講談社+α文庫

浜田和幸(著者)

• 販売会社／発売会社: 講談社/
• 発売年月日: 2002/12/20
• JAN: 9784062566810

商品レビュー

2003/06/01

またも手にとってしまった、この手のアメリカバッシング本。
イラク戦争前に書かれたもので、アフガン戦争に触れているけど、
この戦争もやはり正義の仮面をかぶった利権戦争だった。
カザフスタン等中央アジアから石油を運ぶためのパイプラインを確保するべく、
アフガニスタンに交渉を持ちかけ、タリバンに支援金さえ渡していた。
それが思うように事が運ばず、アフガニスタンへの攻撃準備を着々と進める。
攻め入るきっかけがほしかったアメリカは、
同時多発テロが起こるという情報をつかんでおきながら黙殺し、そして９．１１・・・！！
犯人がアルカイダだという証拠が何もないまま、事件後わずか数時間後にはビンラディンが犯人だと特定される。
破壊しつくされた瓦礫の中からパスポートが見つかったというのだ。・・・・そんなアホな。
冷戦終結以降、削減されていた国防予算もテロのおかげでグンと増え、
さえないおじさんだったブッシュはいきなり正義のヒーローになった。

アメリカの内実をよく調べもせず、協調体勢をとり、おいしいところだけを持っていかれて
日本は地雷処理などの尻拭いをさせられる、なんてことにならないよう自国の姿勢をはっきりすべきだ、と著者は言う。