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はじめよう ピアノで音楽療法 福祉現場の最前線から
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | ショパン/ |
発売年月日 | 2001/02/01 |
JAN | 9784883641468 |
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はじめよう ピアノで音楽療法
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●読んだ動機 私は心理学、精神医学にもともと興味がありメンタルヘルス・マネジメント検定試験の勉強も最近はしています。一方でピアノに対しては演奏にも鑑賞にも興味を持っていますのでピアノ音楽療法に興味が向かうのは当然と言えば当然かもしれません。 ●著者について 著者の猪之良さんは現在、知的障害児・者総合施設共愛会の主任指導員・音楽療法担当でいらっしゃるそうです。 。 少し経歴が変わっていらして、群馬工業高専をご卒業後富士通にエンジニアとしてご勤務される傍ら、ボランティアで幼児・児童への音楽教育活動を続け、保育士の資格も取得されたそうです。 ピアノを始められたのは18歳の時だったとのことです。 私より10歳年上でいらっしゃるので現在は53歳ということになります。 ・・・ 以下、著書の中で印象に残ったポイントをご紹介させていただきたいと思います。 ●音楽療法、音楽セラピーを終える場合に配慮したいこと 音楽療法を終える、つまり終結するにはさまざまな理由がありますが、”終え方”に気を使う必要があると説明されていました。 その”終え方”については何も音楽療法だけでなく全ての事に使える考え方ですのでご紹介させていただきたいと思います。 1.終えるということの心の準備をさせておく。 突然終えてしまわないことが大切です。 2.終えることを伝えた場合クライアントがどのように反応するかを想定し、それに自分がどう返すかを考えておく 3.終えることで生じる感情をクライアントと共に共有する。 例)あなたも寂しいと思っていますが、私も寂しいと思っています。 4.アフター・ケア 完全に関係を切ってしまわぬように。たまには手紙のやり取りを行うなどの工夫が必要です。 この説明を聞いてみて思い浮かぶのが一般に様々な儀式がとり行われる理由です。 例えば、卒業式、結婚式、成人式、離任式、入社式、歓送迎会などがとり行われる理由は、儀式を執り行うことで心の準備をさせるからでしょう。 メンタルヘルス・マネジメント分野でうつ状態になってしまう理由に離婚や失業などが上位に挙がっています。 心理的打撃が大きいそういった喪失体験に対して気持ちの整理がうまく付けられない場合にうつ状態に入りやすいということです。そんな事を思い出しました。 いずれにせよ喪失は心理的打撃になるわけです。だから何かを終える=終結する場合には十分に配慮する必要があるのです。 そういった側面からみていくと、少しおかしな話にはなりますが、本当は離婚式もした方が良いのだろうということが言えるのかもしれません。 ●コードを勉強したくなりました 音楽療法をするにあたってクライアントに臨機応変に合わせるためにはコードを理解しておくと便利です。 コードを理解しておくとおおいに演奏の柔軟性と幅が広がることでしょう。 クラシックでF難度の曲が弾けるのはそれはそれで素晴らしいことですが、ピアノというマシンを自由自在に乗りこなすためのスキルの一つとしてコードを勉強することも十分に意味をなします。 ●思い込みで演奏することは禁物 精神状態が芳しくないクライアントに音楽療法を施した際にそのクラアントが体を前後にゆするロッキングを始めました。 そのロッキングに合わせてピアノを演奏すると大きな声を上げたりなどしながらさらにロッキングで激しく反応されたケースがありました。 音楽療法士としてはそのことで療法がうまくいったと捉えましたがクライアントの生活支援をしていたアシスタントからは「ただ本人を興奮させてしまったけ」と指摘されたそうです。 そのことから、思い込みで演奏することは禁物で、どのような音を使うにせよそれがクライエントにどう影響するかを常に考えて演奏する姿勢が大切と説明していました。 このことも音楽療法だけでなく、発表会や演奏会に臨む姿勢に共通します。 聴衆の印象を自分勝手に解釈することから少なくとも私は脱出したいところです。 ●臨界期=クリティカルピリオドという考え方について クリティカルピリオドは発達心理学の概念だそうですが、一般にピアノのクリティカルピリオドは11歳だそうです。 なお、私がピアノを始めたのは10歳でしたから、この考え方によると11歳になるまでの1年間の練習で私のピアノの成長・技術・伸びしろは決定してしまったことにはなります。
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