日本ふるさと沈没 アニメージュCSP

吾妻ひでお(著者), 小林左京, 鶴田謙二, 吾妻ひでお

• 販売会社／発売会社: 徳間書店
• 発売年月日: 2006/06/30
• JAN: 9784197701322

商品レビュー

2024/06/17

日本ふるさと沈没
ＯＲＩＧＩＮＡＬ　ＣＯＭＩＣ　ＡＮＴＨＯＬＯＧＹ

最近、鶴田謙二コレクターと化している竹蔵ですが、これもその一環で買ってみました。
やっぱり鶴田画伯の絵はとても好きです。
この本は各漫画家のふるさとが沈没したら？を題材に北海道から沖縄まで多くの著名な漫画家が描き下ろしています。著名というのは受け売りで、今までに一度も週刊の漫画誌を買ったことがない竹蔵は、知らない漫画家の方が多かったですが。。。一口に漫画といってもいろいろな画風があるんだなあ～などと感心してはみたものの、ストーリーとして卓越したものはあまり感じられませんでした。やはり、日本沈没という題材の縛りが強いので、なかなか各漫画家の皆さんが想像力を遊ばせることができなかったからかな？などと思っています。
やはり、漫画は何でもありの発想・奇想が最も重要かな？勿論、竹蔵の場合は絵の好き嫌いは最初に来ますが。。。

竹蔵

2011/06/13

『日本沈没』のリバイバル映画化に合わせたアンソロジー集。
この作品は、実にいろいろなパロディのネタになっているんですね。
小松左京氏も公認とのことで、表紙に書かれた彼の「しかし、こんな風には沈まんっ!!!」との一文が笑えます。
オリジナルをいじられるのは、原作者冥利に尽きることなのかもしれませんが、筒井氏のパロディ短編も容認している人なので、そもそも本人が大らかで遊び心があるのでしょう。

たくさんの漫画家が、地方別の話を書いています。
紙面の関係でどれも数ページのみなので、明らかに話の途中で尻切れになっているものも。
描き足りないものは、各自コミックや別誌で出しているとのことです。

冒頭は吾妻ひでお。久しぶりに見てみると、この人の描く女性って、やっぱりかわいいですね。

所沢担当の伊藤伸平氏による、田所博士と小野寺が女性バージョンのものがおもしろかったです。
D計画とはダイエットのことだった！？
ほかに、米村孝一郎の、泉鏡花のくくり姫をベースにしたものも、雰囲気たっぷりでした。

岡山を舞台にした、鬼まで沈んでしまった後の桃太郎の乾いた憂鬱は、ワイルドの『幸福な王子』の世界のようでした。
つまりツバメがキジっていうことですね。

大勢の漫画家が、腕によりをかけて調理したものを見てわかったことは、（やっぱりオリジナルって偉大なんだなあ）ということと、（鶴田謙二氏って人気があるんだなあ）ということでした。