血液少女 ホラーミステリーC

西川ジュン(著者)

• 販売会社／発売会社: ぶんか社
• 発売年月日: 1998/06/01
• JAN: 9784821196791

商品レビュー

2014/07/25

　ホラーミステリーという恐怖漫画を取扱う雑誌で一躍有名になったであろう『FLY』で知られている西川さんの初コミックス。

・一話目　血液少女
　めっちゃ体から血を吹き出す特殊な症状を持つ女の子のはなし。

・二話目
　物凄く太っている男子生徒から告白され、太っている人だけでなく若干ふくよかな人にする苛立ちを覚え、その感情が自分にも向かって摂食障害を発症してしまう少女の話。
　あるとき告白してきた男子生徒と遭難してしまい、彼に懇願されて、彼の肉を貪って生きる。
　救出されるわけだけれども、食べたおかげで彼は痩せてイケメンに、少女も食べたおかげで平均に近くなり、めでたしめでたし。いいのかそれでｗ

・三話目　コンプレックス
　格好良い男子生徒から告白されて付き合うことになり、ルンルンの主人公。毎回彼の左側にのみ寄り添うことを指摘され、こちら側のほうが安心するからと笑う主人公。
　実は、左手の薬指には小さないぼがあり、それを知られることがいやだったのだ。

・四話目　特異体質1998
　ケース・ワン。主人公は痩せの大食い。というか、ほかの人よりも多く食べることでやっと人並みの栄養が得られる、という特殊な病気を持っていた。
　ケース・ツー。主人公だけとても髪が長く、校則でしぶしぶ髪の毛を短くしているクラスメイトから反感を食らう。

・五話目　人形令嬢
　パワースーツのような機械の体を皮膚の上にかぶせている人形令嬢に、圧迫感を受けてイライラする主人公。
　その正体を探るべく、人形令嬢に家に遊びに行きたいと話しかけるのだが……。

・六話目　ヒロイン
　主人公二人がホラー映画を見ながら爆笑している。ようやく観終わって、別のものをレンタルしに行こうと外に出かけ……。

・七話目　クワズギライ
　蜘蛛がだいきらいな主人公。ある日を境に、みるものすべてに蜘蛛が見え隠れして……。

2013/09/19

Renta!で表紙画像を見て心を擽られたので借りてみた。
作者は男性か女性か――と、検索したら、ご本人様のブログを簡単に発見。
現在の主なペンネームは「ニシカワ醇」先生とおっしゃるそうですが、
絵が、画風が激しく違う……ッ！
ので、軽く眩暈を覚えましたが、まあいいかと。
この本は少女向け短編ホラー漫画集といったところなんだけど、
描写はそこそこエグめなので免疫のない人はおやめになった方が。
表題作は、ちょっとしたことで顔や身体から出血してしまう、か弱い少女の秘密。
主な読者として、容姿を気にする十代の女の子を想定していたのか、
ダイエット・摂食障害を扱った話が複数。
なんというか、ブシャッと来てサッと終わる感じで、意外に後味スッキリ（笑）

2005/12/02

別にホラーＭ(ミステリー)に連載されていた「FLY」の方が面白いのでオススメですが、こっちのほうが話の異様さとしては上かも。美しく不気味なクラスメイト・人形少女の秘密、少女の「胃」に起こる異変…短編集なので、一話々が結構お手軽に読めると思います。