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赤塚不二夫名作選(3) 小学館文庫
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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 小学館
発売年月日 2005/04/15
JAN 9784091935731

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2016/07/17

ナンセンスからシュールへと向かうちょうど過渡期のような作品。 もはや登場人物たちは自由に振る舞うだけでなく、人間であることもやめてしまっている。そして、ことばのナンセンスで物語の枠を壊すのではなく、その激しい行動でもって壊しにかかってくる。因果応報のような結末は少なく、一方的な暴...

ナンセンスからシュールへと向かうちょうど過渡期のような作品。 もはや登場人物たちは自由に振る舞うだけでなく、人間であることもやめてしまっている。そして、ことばのナンセンスで物語の枠を壊すのではなく、その激しい行動でもって壊しにかかってくる。因果応報のような結末は少なく、一方的な暴力や不条理な災難が人物たちを襲う。読んでいるこっちが心配になってしまうくらいに。それでも次の回からは何事もなかったかのようにお互いに楽しく遊んでいたりする。 当時の週刊誌が何を望んでいたかなんてわからないし、どの程度そういう風潮というか読者層を狙っていたかなんてわからない。けれど、彼の思いの中には、ことばよりも簡単に、殴ったりすることで面白くしようとする意図があったことには間違いないようだ。 正直そうやって笑わせようとすることやそういう笑いを求められていたことに嫌悪を感じるが、そうでもしなければ、登場人物たちは自分の思いを形にできなかったというのも事実。もはや人間ですらないのだから余計だ。そういう空気や枠の中だから、思いっきりそれをぶち壊してしまいたくなってより一層ナンセンスな言動が飛び出してしまうのだろう。 また、少しずつ特定の役回りを行うキャラクターが定着し始めてきて、キャラの言動が少しずつパターン化していっているのも感じられる。クロスオーバーが始まりつつあるのも過渡期と言って差支えない。

Posted by ブクログ

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