BASARA(文庫版)(1) 小学館文庫

田村由美(著者)

• 販売会社／発売会社: 小学館
• 発売年月日: 2002/02/14
• JAN: 9784091914316

商品レビュー

2024/04/08

2周目。朱理と更紗はかなり序盤に邂逅するけれど、また赤の王の印象が初登場時とがらりと変わるからギャップがすごい。2人の出会いだけ見るとトキメキ恋愛なんだが…。タタラの変わりに更紗がみんなを率いていく決意をするのも尋常でないことだし、今までの環境だとか運命が少女にそうさせたと思うと辛い。
ナギ様が言った、自分の持つ知識は全て教えたけれどそれをどう役立てるかは彼女の力量次第というのは親が子にできる最高の贈り物のように思えるし、この作品は大事な気づきも多い。
お母様が更紗は生きていることを知って母はまだ死ねないと静かに誓ったところも辛かったし、だけどお母様の存在がものすごく尊かった。
揚羽もかなり最初から更紗のこと助けてくれてたんだな。まだこの時点は更紗だって分かってないんだな。命をかけられる女性に出会うと…いやあ辛い。

2024/02/07

運命の子供も辛いし、選ばれなかった方も辛い。そういう試練のない世界なのが一番いい。
更紗は、失敗と成長、失敗と機転が連続しているように思う。牛で白虎を取り返しに行った時も、射られた失敗はあってもちゃんと白虎を持って帰ってきた。トンネルを抜ける時も、取り乱してロウソクはなくなったが、冷静に立て直して通り抜けられた。
失敗してから練習をする暇などない状況なのはそうなのだが、だからといってぶっつけ本番でできる才能や知識がすでにあるのがすごいと思う。

2023/01/05

初見の「BASARA」。
村を滅ぼされた少女の更紗。彼女が運命の少年タタラとして叛乱軍のリーダーとして立ち上がる。更紗の村を滅ぼしたのは、赤の王・朱理。
その二人が素性を隠して出会い、恋心を抱いてしまったのが運命の悪戯ということか。

リーダーのタタラと赤の王。戦い雌雄を決する運命の二人。
更紗と朱理。惹かれ合う運命の二人。

この二つの感情のはざまで揺れ動く様が、動乱のジパングにどんな光景をもたらすのか、というのが大きなテーマかな。

文庫版で全13巻。舞台は文明崩壊後の日本の山陽地方から始まりました。13巻というボリューム考えると、日本全国巻き込んでの大河か。
予備知識も何にもない初見なので楽しみ。たっぷり読めそうです。