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釈迦 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2005/10/28 |
JAN | 9784101144382 |
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釈迦
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釈迦
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商品レビュー
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寂聴は釈迦の晩年と言葉を物語った。 師ブッダの従者アーナンダに同行した私は師の入滅後、遂に阿羅漢となったアーナンダに涙した。 旅の途中では、誤ってブッダに毒キノコを供した者を何処までも赦しその者の未来まで思い遣る怖しいまでの懐の深さに驚嘆した。他にも印象に残る話ばかり。 また読み...
寂聴は釈迦の晩年と言葉を物語った。 師ブッダの従者アーナンダに同行した私は師の入滅後、遂に阿羅漢となったアーナンダに涙した。 旅の途中では、誤ってブッダに毒キノコを供した者を何処までも赦しその者の未来まで思い遣る怖しいまでの懐の深さに驚嘆した。他にも印象に残る話ばかり。 また読み返したいと思ったのは若い頃に読んだ井上靖の孔子以来、かもしれない。 下村湖人は論語物語で孔子の晩年の放浪と言葉を物語ったとか。次は孔子と弟子たちと旅に出るとしよう。
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- ネタバレ
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いわゆる釈迦が涅槃にたどり着くまでの話。とはいっても、晩年の釈迦が弟子に過去の事を語る感じで話は進む。 本書では、いわゆる釈迦は、世尊とよばれる。 世尊は、この世で満たすあらゆる欲望には、深い患いの伴うことを知った。人間の究極の自由と心の平安を求めて世尊は王子の地位を捨て、修行の道へはいった。人々の真の平安は、富でも、武力で保つかりそめの平和でもない。なにが、真の平安なのかを探し求めるために世尊は旅を続けるのであった。 世尊は、女性こそ人間の煩悩の最もたるもの、渇愛の元凶だといった。女性の容姿の美しさ、可愛らしさにまどわされ、柔らかな体、滑らかな皮膚、豊かな髪、男にとって心地よいものはすべて女性に備わっている。その魅力はたちまち男を刺し殺すと。 しかし、反対に、世尊は男女は平等だ、ともとく。はじめは、女性は出家できない、としていたが、前述のような弟子からの巧妙な弁論のため、この世に尼僧を誕生させてしまい、これにより、仏法は、五百年早く滅んでしまうといった。 本書では、とくに、仏教の教えについて、世尊の話したことや、体験を通して語られるような小説ではないのが、物足りない。世尊が、仏法でこのように諭したのは、こういう事実があったからだよ、など、小説で読めれば楽しく、また、仏教への理解も深まるのにと期待していたのだが残念だ。
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日本人は少なからず仏教徒と言われる。多くは開祖がいてその人の教えの印象が強い。その原点にある人を小説として描いている。これが凄い。もちろん瀬戸内寂聴のブッダ理解であり、仏教理解ではあるけれど、そこに確かに仏を感じるような気がする。寂聴の福音書といったような感じかな。そういう意味で...
日本人は少なからず仏教徒と言われる。多くは開祖がいてその人の教えの印象が強い。その原点にある人を小説として描いている。これが凄い。もちろん瀬戸内寂聴のブッダ理解であり、仏教理解ではあるけれど、そこに確かに仏を感じるような気がする。寂聴の福音書といったような感じかな。そういう意味では今までになくブッダを近くに感じられるような気がするいい作品だった。巻末の横尾忠則の解説も素晴らしい。
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