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漢詩への招待 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋/ |
発売年月日 | 2005/10/10 |
JAN | 9784167679613 |
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漢詩への招待
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漢詩への招待
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175 つらく悲しい心をうたうのに、つらいとか、悲しいとか百万べんいっても、人は、ああそうですか、と、ちっとも感じないものです。そういわないで、じーんと胸にうったえてくるところが、詩のいのちなのです。 248 白楽天の詩文が日本人にもっとも人気があった理由の一つは、とてもやさし...
175 つらく悲しい心をうたうのに、つらいとか、悲しいとか百万べんいっても、人は、ああそうですか、と、ちっとも感じないものです。そういわないで、じーんと胸にうったえてくるところが、詩のいのちなのです。 248 白楽天の詩文が日本人にもっとも人気があった理由の一つは、とてもやさしかったからです。一説に、白楽天は一つの作品ができあがると、無学な老婆にそれを読んで聞かせ、わからない箇所があると、何度でもなおしたといいます。表現のやさしさ、わかりやすさ、これが白楽天の特徴です。 292 蘇軾 字は子瞻、号を東坡 中華料理「東坡肉(トンポーロー)」を発明 「春望」 杜甫 國破れて山河在り 城春にして草木深し 時に感じては花にも涙を濺ぎ 別れを恨んでは鳥にも心を驚かす 峰火 三月に連なり 家書 萬金に抵る 白頭掻けば更に短く 渾べて簪に勝えざらんと欲す 「岳陽楼に登る」 杜甫 昔聞く 洞庭の水 今登る 岳陽楼 呉楚東南に坼け 乾坤日夜浮ぶ 親朋 一字無く 老病孤舟有り 戎馬関山の北 軒に憑れば涕泗流る 「元二の安西に使するを送る」 王維 渭城の朝雨 軽塵を浥す 客舎青青 柳色新たなり 君に勧む 更に尽くせ一杯の酒 西のかた陽関を出ずれば故人無からん 「鹿柴」 王維 空山 人を見ず 但だ人語の響きを聞く 返景 深林に入り 復た照らす 青苔の上 「竹里館」 王維 独り坐す 幽篁の裏 琴を弾じて復た長嘯す 深林 人知らず 明月来って相照らす 「金縷の衣」 杜秋娘 君に勧む 惜しむ莫かれ金縷の衣 君に勧む 須らく惜しむべし少年の時 花開いて折るに堪えなば直ちに須らく折るべし 花無きを待って空しく枝を折る莫かれ 「春夜」 蘇軾 春宵一刻 直千金 花に清香有り 月に陰有り 歌管楼台 声細細 鞦韆院落 夜沈沈 「帰去来の辞」 陶淵明 帰りなんいざ 田園将に蕪れんとす 胡ぞ帰らざる 既に自ら心を以て形の役と爲す 奚ぞ惆悵として独り悲しまん 已往の諌められざるを悟り 来者の追ふべきを知る 実に途に迷ふこと其れ未だ遠からず 今の是にして昨の非なるを覚る 「述懐」 魏徴 古木寒鳥鳴き 空山夜猿啼く 「白頭を悲しむ翁に代る」 劉希夷 年年歳歳 花相似たり 歳歳年年 人同じからず
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中国の詩を、堯や舜の時代から現代まで時代の流れとともに紹介。 私でも聞いたことのあるような有名な詩を、原文、読み下し文、意訳と並べ、時代の説明と詩人の特色を解説する流れ。 こういう本を読むと、漢詩が確かに日本の文化に溶け込んでいた時代があったことがわかる。 香炉峰の雪とか春眠暁を覚えずとか、国破れて山河在りなど、漢詩を意識していなくても耳にすることのある言葉たち。 このような繊細な詩を楽しむ中国人と、集団で来日しては爆買いをして帰っていく中国人がどうもうまくつながらないけれど、それは日本も同じなのかもしれない。 ほんのかすかな自然の中にわびさびを感じていた日本人と、渋谷駅前がゴミだらけでも平気な日本人。 漢詩は唐の時代がその全盛となるのだけれど、絶句や律詩といった形式の定まった近体詩よりも、素朴に思いを詠っている古体詩の方が好きだな。 特に陶淵明(とうえんめい)の「帰去来辞」は、今とても共感を覚える。 役人生活をやめて故郷に帰る…それ、魅力。 意訳の部分でいうと ”思えば精神(こころ)を 肉体(からだ)のしもべに なが年つとめた 役人暮らしよ” ”富と名誉は 縁のないもの 仙人の里は のぞめない 杖をよこたえ 草を摘む 丘にのぼって 気をはらし 流れに立って 詩を口ずさむ せめてこの 自然をたのしみ かぎりある いのちをつくそう” 読み下し文の方が雰囲気が出るけれど、漢字の変換が超絶大変で断念しました。 さあ、私も故郷に帰ろう。 とりあえず役人はやめないけれど。
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