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インドネシア語のしくみ
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商品詳細
内容紹介 | //付属品~CD1枚付 |
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販売会社/発売会社 | 白水社/ |
発売年月日 | 2005/04/30 |
JAN | 9784560067581 |
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インドネシア語のしくみ
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どうやら私は、インドネシア語を見くびっていたようだ。インドネシア語は、世界第4位、2億3千万もの人口を擁するインドネシアの国語である。それだけでなく、マレーシア・ブルネイ・シンガポールで話されているマレー語も、事実上インドネシア語と同じである。第二言語としての話者数と、使用地域の...
どうやら私は、インドネシア語を見くびっていたようだ。インドネシア語は、世界第4位、2億3千万もの人口を擁するインドネシアの国語である。それだけでなく、マレーシア・ブルネイ・シンガポールで話されているマレー語も、事実上インドネシア語と同じである。第二言語としての話者数と、使用地域の広さから言えば、英語・スペイン語・北京語に次ぎ、アラビア語・ロシア語と同等と言えるのではないか。インドネシア語は国連の公用語ではないが、公用語であるフランス語よりも、第二言語としての話者人口はずっと多いのだ。 インドネシアという国は、パプアニューギニアに次ぐ言語多様性を誇り、583もの異なる言語が使われている。第一言語としてのインドネシア語の話者数はそれほど多くはないものの、都市部では現在、ローカルな言語の代わりにインドネシア語を母語とする若者が急増しているようである。今後、話者数は増加の一途を辿ると思われる。 インドネシア語は、オーストロネシア語族に属する。オーストロネシア語族は、言語数でいえば地球上で最大の語族であり、インド=ヨーロッパ語族をはるかに凌ぐ。(ただし、話者数ではインド=ヨーロッパ語族の後塵を拝している。)そして、オーストロネシア語族の中から代表を一つ選ぶとしたら、それはインドネシア語であろう。だから、インドネシア語は地球を代表する言語の一つと言えなくもない。(なお、第一言語人口では、オーストロネシア語族の中で最大なのはジャワ語である。) そのインドネシア語は、マレー語を基盤として作られた人工言語であるが、唖然とするほど易しい。こんなに易しい言語から文学作品が生まれるのかと心配になるほどである。 まず、文字は普通のアルファベットで、特殊な文字はない。発音も易しく、グルジア語の放出音みたいな厄介なものはない。文字はそのままローマ字読みすればいい。(一つだけ例外があり、"e" は「エ」と弱い「ウ」の2通りの発音があり、一つ一つ覚えなければならない。) 動詞の人称変化も、名詞の格変化もない。名詞の性ももちろんない。複数形は、同じ単語を繰り返せばいい(例:orang-orang「人々」)。そして、なんと時制による変化もない。過去や未来を表すためには、kemarin「昨日」、nanti「あとで」などの副詞を使えばいい。つまり、単語を並べるだけで立派な文章になるのだ。世界一、初心者に優しい言語かもしれない。 基本単語に接頭辞・接尾辞をくっつけると、派生語が作れる。例えば、jalan(旅行誌「じゃらん」の語源)は「道」という意味であるが、ber-をつけると berjalan「歩く」となる。jalan-jalan は「散歩する」、perjalanan なら「旅行」という具合だ。duri「棘」、rambut「髪」に-an「〜だらけ」という接尾辞を付けると、durian「ドリアン」、 rambutan「ランブータン」となる。 この小著だけで、基本的な文法事項はすべて説明し尽くされている。実際、文法の解説は、『インドネシア語が面白いほど身につく本』(中経出版)よりも詳しい。数百の基本単語を丸暗記すれば、すぐにでも喋ることができそうだ。とはいえ、その丸暗記が難しい。もっと若いうちにやっておけば良かった。 本書(というより、このシリーズ)の欠点は、附属の8センチCDが聞けないこと、索引がないことである。本文で使われる単語はごく限られているものの、後半になると前半に出てきた単語を忘れてしまうので、辞書的なものがあると助かるのだが。
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