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列車ダイヤのひみつ 定時運行のしくみ
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列車ダイヤのひみつ 定時運行のしくみ

富井規雄(著者)

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列車ダイヤのひみつ 定時運行のしくみ

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 成山堂書店/
発売年月日 2005/02/18
JAN 9784425960712

列車ダイヤのひみつ

¥220

商品レビュー

3.3

3件のお客様レビュー

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2020/10/01

 国鉄に入社し、鉄道総合技術研究所というところに行き、一貫して鉄道システムに関わってきた著者による、ダイヤ作成の基本から実際の運用までを説明した本。装丁はハードカバーでまるで児童書みたいになっているが、全然違って、むしろダイヤの教科書みたいな大人向けの真面目な本。  著者の専門は...

 国鉄に入社し、鉄道総合技術研究所というところに行き、一貫して鉄道システムに関わってきた著者による、ダイヤ作成の基本から実際の運用までを説明した本。装丁はハードカバーでまるで児童書みたいになっているが、全然違って、むしろダイヤの教科書みたいな大人向けの真面目な本。  著者の専門は「鉄道のスケジューリングアルゴリズム」らしく、経歴では完全に理系だけれど、文系のおれで、こういう本を読むのも初めてだけど、なんとか分かった。というか、個別具体的なことは難しいけど、基本ややろうとしている意図に関しては分かりやすかったと思う。そして鉄道ダイヤというのは、本当に複雑で「ザ・職人芸」の域に達している気がする。ちなみにおれは学校で働いているが、教務課でもなく、ごくたまにちょっとした時間割変更を考えないといけない時もえらく頭と時間を使ってしまうが、慣れた人はあっという間に出来てしまう。しかも超複雑で壮大な時間割変更も、わりとサラサラ出来てしまうのがすごい、と思う。たぶんダイヤの作成というのは、さらに複合的で、あっちが立てばこっちが立たず、みたいな状況が重層的に生まれる感じなのだろうと思うと、これをやっている人はすごい。特に、後半のメインは「運転整理」の話だが、「筆者は、あるところで『万一、運転整理は世界で最も難しい業務だと言われたとしても、それを直ちに否定する根拠は思いつかない』と書いたことがある」(p.142)ということで、いかに難しいことなのか、何度も強調して書かれている。それでもあとがきでは「筆者は、あくまでも鉄道部内の人間である。必然的に、『鉄道はこんなに大変なのだ』『鉄道もこんなに頑張っている』的な記述が目立ってしまったのではないかと懸念しちえる」(p.183)とあるけど、その分を差し引いたとしても、やっぱりとても難しい仕事の部類には確実に入ると思う。  面白いことがたくさんあったが、中でも驚いたのは「千鳥停車」(p.43)という運行方法だろうか。「停車駅と通過駅を交互に設定したダイヤ」のことで、「快速列車の速度をあまり下げないで、多数の列車を運転できる」らしい。「これに類したダイヤは、ある民族で長年使われてきた」(同)らしいが、どんな感じなのだろう?気になる。あとはやっぱりおれは京王線ユーザーなので、線路が交差する新宿駅前で出発列車のために到着が待たされる、ということをしょっちゅう経験するので、やっぱり「交差支障時隔」(pp.75-7)の話だろうか。ところで「時隔」という言葉がたくさん出てくるが、これは航空機だと「セパレーション」?のことだろうか。で交差するところの間隔、とか管制でも交差する2本の滑走路には角度によって決まっているセパレーションを設定しないといけない(んだったと思う。随分昔に勉強したことなので忘れたけど)感じなのと似てるなあと思って、なんか面白い。理由は難しくてイマイチよく分からなかったが、とりあえず「到着を先にした場合」の方が「出発を先にした場合」よりも待たされる時間は短いらしい。へえ。そんな事情も考慮すべきこととしてあるのか、と驚いた。  他にも紙の切符のことは「エドモンソン券」(p.36)というんだ、とか「鉄道においては、人間の注意力は、基本的に信用しない。」(p.160)という考え方とか、「運転整理の方針を立てる人はたくさんいてもしかたがない。船頭多くして…、ということになる。運転整理の成否は、トップにたって指示を出す人の力量に支えられているといってよい。運転整理は、このような一握りのキーパーソンによって支えらえれていることも少なくない」(pp.163-4)というのは、さもありなん、というか色んな組織や業務でこういうことはあるんじゃないだろうか。  ということだから、ダイヤに関わる人は本当にすごい。これを読めば、いくら京王線で、普通は3,4分ごとに電車が来るのにちょうどおれが駅に着く時間にはどうしても7分くらい開いていてどうなってんだ、というちょっとしたイライラとか、ギリギリで乗れる電車を見送ったら次のおれの乗れる電車が9分後、とかで一体何なんだこのダイヤは、とか、そういうことを思わないようにしよう、きっとその分、このダイヤ助かるわーと思っている人もたくさんいるだろうから、と大人の思考をしてイライラを鎮めたいと思った。(20/09/28)

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2016/03/22

鉄道ダイヤの作り方と、ダイヤ回復の技術についてまとめて書いた本。本書の出版当時(2005年)は、日本の鉄道の定時運行が世界的に称賛されていた時期だったが、今では相互乗り入れに起因するダイヤ乱れの広域化・長期化が問題となっているように、(首都圏に限れば)鉄道の優秀さは明らかに後退し...

鉄道ダイヤの作り方と、ダイヤ回復の技術についてまとめて書いた本。本書の出版当時(2005年)は、日本の鉄道の定時運行が世界的に称賛されていた時期だったが、今では相互乗り入れに起因するダイヤ乱れの広域化・長期化が問題となっているように、(首都圏に限れば)鉄道の優秀さは明らかに後退していると思う。

Posted by ブクログ

2012/12/15

ダイヤグラムと話を期待すると微妙にずれていたようなそうでないような。定時運行の仕組みとダイヤグラムについて両方を入れるし物理的な分厚さも少ないのでどうにも中途半端な感じになっている。 ダイヤグラムに関して書籍を用意するのであればダイヤグラムで広がる鉄の世界と列車ダイヤと運行管理の...

ダイヤグラムと話を期待すると微妙にずれていたようなそうでないような。定時運行の仕組みとダイヤグラムについて両方を入れるし物理的な分厚さも少ないのでどうにも中途半端な感じになっている。 ダイヤグラムに関して書籍を用意するのであればダイヤグラムで広がる鉄の世界と列車ダイヤと運行管理のほうがきれいにまとまっており、さらに内容も充実しているのではないかと思われる。文章がこなれているのも前記2冊かと。

Posted by ブクログ

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