球界再編は終わらない

日本経済新聞社(編者)

• 販売会社／発売会社: 日本経済新聞社/
• 発売年月日: 2005/03/22
• JAN: 9784532312077

商品レビュー

2014/07/17

地元の図書館で読む。あまり期待していませんでした。しかし、意外に、面白かったです。期待しなかった理由は、旬を過ぎた話題だからです。面白い本でも、旬を過ぎると、面白くありません。テーマは、球界再編です。日本経済新聞の連載らしく企業側の視点から書かれています。興味を持った点を整理すると以下のようになる。第１に、近鉄の球団売却の動機は、ずばり金でした。経営者には、球団に対する愛着は全く感じられません。宣伝効果、ステータス等は、全く考慮されていません。これは、予想通りでした。しかし、もう少しウエットなものを期待した僕は甘いです。第２に、球団合併の組み合わせは、オリックス、近鉄だけではありませんでした。ダイエー、ロッテの組み合わせは知っていました。日本ハム、西武の組み合わせも、薄々知っていました。しかし、ヤクルト、中日の組み合わせは意外でした。１リーグに向けて、着々と水面下で進行していたんですね。第３に、ライブドアの近鉄買収の経緯が紹介されています。その理由は、拙速の一言で説明可能です。まず、ライブドアと近鉄の間には、正式の交渉はありませんでした。唯一の接触は、球団代表と弁護士との電話だけです。また、事業計画もずさんでした。第４に、楽天の参入は、泥縄式だったようです。大阪、神戸を断られて、仕方なく仙台だったようです。僕の想像通りです。この手のいい加減さは、TBS買収も同様でした。ワンマンの場合、この手のことがしばしば起こるのでしょう。第５に、この時点では、楽天の球団経営は、肯定的に報道されています。１年後には、この時点の経営方針は、全て否定されます。その後、楽天は、普通の球団になります。ただし、仙台での人気は定着します。この方針だけは、正しかったようです。最後に、ソフトバンクのホークス買収は突然のことではなかったようです。数年前から、ソフトバンクは、ホークスを狙っていたようです。当初は、あいまいなものでした。その後、ADSL等の分野に進出することにより、宣伝媒体としての球団に興味を持ったそうです。そして、神戸球場のネイミングライツを獲得した後、本格的に、ホークス買収に乗り出したそうです。ダイエーとの交渉は、今回だけではなく、数年前にもおこなわれたそうです。ただし、ダイエー側から断られたそうです。つまり、数年来のプロジェクトだったようです。そこら辺が、楽天、ライブドアと異なります。

2009/02/01

天牛堺書店古本コーナーで購入。私は近鉄ファンでしたので、あの合併劇はとても悲しい思い出でした。
お陰で、現在は彷徨える野球ファンとなっています。＾＾；
ことしは、関西に独立リーグが出来るそうですが、どうなるんでしょうね。
一度は見に行ってみたいと思います。