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誤診だらけの精神医療 なぜ、精神障害は治らないのか
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 河出書房新社/ |
発売年月日 | 2005/03/30 |
JAN | 9784309251851 |
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誤診だらけの精神医療
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精神科領域の変化は激しい。病名もころころ変わるし、薬も変わる。少し前まで当たり前だった診断が、否定されることもしばしば。だから、患者側もそれなりの知識が必要。アナタもワタシも、なにかのきっかけで「精神障害」になっちゃう可能性はあるわけだから。この本は、現時点での精神医療の限界を...
精神科領域の変化は激しい。病名もころころ変わるし、薬も変わる。少し前まで当たり前だった診断が、否定されることもしばしば。だから、患者側もそれなりの知識が必要。アナタもワタシも、なにかのきっかけで「精神障害」になっちゃう可能性はあるわけだから。この本は、現時点での精神医療の限界を示し、誤解を解きながら、患者側として知っておきたい知識をわかりやすく解説してくれている。 とにかくこの分野、まだまだわかんないことばっかり。診断名がひっくり返るなんて当たり前、薬がなぜ効くかもわからなければ、病気になる原因もわかんない。でも、電子レンジのしくみはわかんなくとも、弁当をあたためる手順は知っている。わかったふりをするのはやめて、弁当をあたためる(患者の症状を軽くする)ことに医者も患者も徹しようよ、というのが著者の主張。非常に共感できる話である。 まぁ、ホントに本書が実用的な役に立つかどうかは、自分や自分の親しい人が精神に失調をきたさないとわからないわけだが。臨床の医師が精神医療の実態を解説してくれるという点で、病気の心配をしない人にとっても、ちゃんと興味深く読める内容になっていると思う。 たとえば、PTSDについて。アメリカの9.11テロ事件や、日本でも阪神淡路大震災のときに、「心のケアを!」なんてことが震災直後に提起されたりしたけれど。被災後すぐに“心のケア”をしちゃうと、かえって悪化しちゃうことが証明され始めているそうである。 また、精神障害というと「母との関係が……」とか「虐待の過去が……」なんて原因探しをしちゃいがちだけど、医療現場ではこれはもう過去の話らしい。「今がハッピーであれば、過去のつらさは減らすことができる」というのが、現在の治療方針のひとつだとか。原因を探していっても、かえって過去に固執しちゃって治療の妨げになるばかり……だとしたら、必死に「トラウマ探し」しちゃう人たちがまだ心理学方面に見受けられるのは、ありゃなんなんでしょうね。 実用的な面も、読み物としても、予想以上に楽しめた。これで明日「うつ」になってもきっと大丈夫!(本書によれば、“少し前向きにゆがむ”ほうがよいらしいっすよ)
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