とりあえずビールやっぱりビール！ ビールの達人が語るおいしいビールの話 日文新書

中谷和夫(著者)

• 販売会社／発売会社: 日本文芸社/
• 発売年月日: 2003/04/20
• JAN: 9784537251456

商品レビュー

2018/09/13

　サントリーで研究員をやっていて発刊当時は上海サントリービールの社長という著者が、ビールの種類や造られ方といった話を中心に、ビールの科学について語ったもの。
　最近読んだ『うまいビールの科学』はキリンの広報の人で、話は文化歴史的な背景を写真を交えて紹介する部分が多くあったが、この『とりあえずビール～』の方はほぼ写真はなく、原料の話や泡の話など、ほんの少しは理系的。途中、発泡酒の開発競争の話があり、その部分はビジネス系の話、というかプロジェクトX的な話になっていて、それも面白かった。
　特にビールの泡が重要、という話が印象に残る。「泡のないビールを出したウィーンのレストラン」(pp.89-91)の話も衝撃的だったが、中国では泡が立たないように注ぐとか、発泡酒の開発競争で泡が立つようにするにはどうすればよいかを悩むとか、「泡が出続けるグラス」(p.96)なんかも面白い。あとは官能検査をしまくる著者だけあって、色々なビールの味が見分けられ、まずい場合はその原因も分かるなんてすごいと思った。「サーバーの洗浄を怠ると、ビールが通ってくるチューブなどに雑菌が繁殖し、不快な臭いがつきます。ときたま、このようなビールに出会うことがありますが（略）」(p.168)とあって、おれなんか今日のビールはちょっといつもと味が、なんて思ったことないので、そういう人がおいしいというようなビールを飲んでみたい。とにかくビールの劣化はすぐに始まるらしいので、「買いだめ」をしないようにする、というのも役に立った。（18/09/13）

2012/08/11

サントリーの方のビールの話。
真面目な知識も満載で、じっくりと読みこんだ。
痛風の項目で、職業柄いっとき一日平均３リットル、大瓶５～６本飲んでいて、多い日は１０本位飲んでたそう。
年間に直すと２０００本、日本人の平均が大瓶９０本だそうだから、これはすごい。
うらやましい職業だ。

2010/06/05

［　内容　］
ビールは百薬の長！
ビール造り３０年以上の著者が、古代のビール発祥から、最新発泡酒の開発秘話、ビール職人ならではのおいしい飲み方や保存法、薬理効果も豊富なビールの成分や、免疫力を高めるその特性とともに、ビールと健康についても語り尽くす。

［　目次　］
第１章　ビールはいかにして生まれたか
第２章　違いがわかるビールの基礎知識
第３章　ビールはこうして造られる
第４章　「発泡酒」開発競争の舞台裏
第５章　ビール職人が教えるうまいビールの飲み方
第６章　ビールと健康

［　ＰＯＰ　］

［　おすすめ度　］

☆☆☆☆☆☆☆　おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆　文章
☆☆☆☆☆☆☆　ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆　メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆　冒険性
☆☆☆☆☆☆☆　読後の個人的な満足度
共感度（空振り三振・一部・参った！）
読書の速度（時間がかかった・普通・一気に読んだ）

［　関連図書　］

［　参考となる書評　］