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産業空洞化の克服 産業転換期の日本とアジア 中公新書
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産業空洞化の克服 産業転換期の日本とアジア 中公新書

小林英夫(著者)

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産業空洞化の克服 産業転換期の日本とアジア 中公新書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社/
発売年月日 2003/02/24
JAN 9784121016829

産業空洞化の克服

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商品レビュー

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2012/04/28

 本書は2003年の発行の日本の「産業空洞化」についての書だが、9年後の現在に読んでも、その指摘と考察は、的確な良書であると思った。  「中国の追い上げ」の項は「躍進する中国」の当時の実態を的確に指摘し、当時中国が躍進するか、それとも様々な障害でハードランディングもありえるとの見...

 本書は2003年の発行の日本の「産業空洞化」についての書だが、9年後の現在に読んでも、その指摘と考察は、的確な良書であると思った。  「中国の追い上げ」の項は「躍進する中国」の当時の実態を的確に指摘し、当時中国が躍進するか、それとも様々な障害でハードランディングもありえるとの見方が交錯するなかで、その後の進展を正しく予想していると感じた。  「企業の中国シフトと空洞化防止策」では、「全部門・全製造業で進む海外移転」と当時の時点の雪崩打つ中国への工場移転の実態、「産業空洞化」の懸念、その対策としての「生産技術の高度化」を的確に提案している。  本書は「日本の産業空洞化をどう防ぎ、ものづくり大国をどう復活させるか」の考察の良書であるが、現在の視点からすると、その発想は国家と国境の壁が高い時代の考えであったとも思わせる。  2011年3.11の東日本大震災で明らかになった製造業のサプライチェーンの実態や2012年のタイの大洪水による産業被害をみると、すでに製造業は東アジア全体に散らばっており、国家の壁を越えているとも思える。  本書を読んで、9年前の実態を再確認する思いとともに、国境の壁が低くなっている現在のあり方が本書で考察していた「産業空洞化の克服」のひとつの結果であると思った。  本書は、今から読むと古い本かもしれないが、読んでその認識の的確さを確認できる良書であると思った。

Posted by ブクログ

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