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はじまりの記憶
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社/ |
発売年月日 | 1999/08/05 |
JAN | 9784062097741 |
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はじまりの記憶
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商品レビュー
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柳田邦男氏が子息を亡くし茫然としていた頃、伊勢英子さん描いた絵本(宮沢賢治『風の又三郎』)を見て感銘を受け、自著の装幀・挿画の依頼が出会いの契機となった二人の不思議な邂逅。チェリストのパブロ・カザルスこだわりの地カタロニアに、自分の原画風景を探す旅に出た伊勢英子さんと、過去を見つ...
柳田邦男氏が子息を亡くし茫然としていた頃、伊勢英子さん描いた絵本(宮沢賢治『風の又三郎』)を見て感銘を受け、自著の装幀・挿画の依頼が出会いの契機となった二人の不思議な邂逅。チェリストのパブロ・カザルスこだわりの地カタロニアに、自分の原画風景を探す旅に出た伊勢英子さんと、過去を見つめ直し自己形成の原点を探る柳田邦男氏との<duoエッセイ>は、人生のほろ苦く甘酸っぱさが心の奥に沁みわたる、入魂の12章24篇です。
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柳田邦男さんと伊勢英子さんのエッセイ本。 この本を読んで一番驚いたというのか、嬉しかったのが、柳田邦男さんが東大入学時の学長が矢内原忠雄だったということ。 NHKの入社試験を受けるときに、「自分の大学の学長の尾プロフィールを800字以内で書け」という問題が出たときに、その当時の...
柳田邦男さんと伊勢英子さんのエッセイ本。 この本を読んで一番驚いたというのか、嬉しかったのが、柳田邦男さんが東大入学時の学長が矢内原忠雄だったということ。 NHKの入社試験を受けるときに、「自分の大学の学長の尾プロフィールを800字以内で書け」という問題が出たときに、その当時の学長の名前がなかなか思い出せなかったと書いた後に、「経済学部の学生だった私には、入学時の学長だった無教会派クリスチャンの矢内原忠雄教諭の印象が強かった」(P86)と記していました。 柳田邦男さんは矢内原忠雄の影響を受けているかもしれないと思うと、嬉しくなる。 伊勢英子さんの父親と祖父のエピソードがよかった。 進行癌で余命を宣告されていた父親は描いた油絵を印刷屋に預けて、刷り上がるのを楽しみにしていた。しかし、印刷屋の不注意でその原画が行方不明になった。伊勢さんは涙の抗議をしたけれど、父親はこう言ったそうだ。 「名画は盗まれるものなんだヨ」(P165) そして、次の大作に取りかかったという。 祖父が作った二人でもすっぽり入る乳母車に乗って、妹と散歩に行く時に、彼女達がちょっとでも危ないことをすると、「このたからもの!!」とどなったという。(P166) 良くないことをしている子を注意するのに、「宝もの」と言って怒るところが不思議でならなかった、と伊勢さんは書いている。 こんなエピソードに出逢える本です。
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ノンフィクション作家の柳田邦夫さんと、画家で絵本作家の伊勢英子さんが、テーマ毎に交互に文章を綴るエッセイ。 柳田さんの文章はえんじ色、伊勢さんの文章は青色で印刷されていてなんとなくセンスが良い。さらに各話ごとに、ご自分で描かれた挿絵が添えられている。何より驚いたのは、柳田さんの...
ノンフィクション作家の柳田邦夫さんと、画家で絵本作家の伊勢英子さんが、テーマ毎に交互に文章を綴るエッセイ。 柳田さんの文章はえんじ色、伊勢さんの文章は青色で印刷されていてなんとなくセンスが良い。さらに各話ごとに、ご自分で描かれた挿絵が添えられている。何より驚いたのは、柳田さんの絵が上手いこと。ノンフィクション作家で、医療や航空機などの難しそうな内容の本を書かれているので、優しくて繊細な植物画の挿絵を柳田さんが描いたものだとはしばらく信じられなかった。また逆に、伊勢さんの文章も細やかで美しかった。 そしてお二人とも、過去の自分の原体験をつぶさに記憶していることにも驚いた。お二人が、多才で一流の才能の持ち主であることが、垣間見えた気がした。 書き留めておきたい一説。 "過去は現在の中にある。そして、すべての過去に意味がある。"
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