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海の物語 角川文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 角川書店/ |
発売年月日 | 1999/08/25 |
JAN | 9784043520220 |
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商品レビュー
3.7
8件のお客様レビュー
『太陽の子』に続いて、この作品もまた 後世まで読み継がれてほしい1冊。 灰谷健次郎の作品は、児童文学という ジャンル付けをされているものの、 「他人の目線で考えてみる」ことが 苦手になってしまった現代人にとって、 想像の仕方から教えてくれるような 手取り足取りの物語だと思う。 ...
『太陽の子』に続いて、この作品もまた 後世まで読み継がれてほしい1冊。 灰谷健次郎の作品は、児童文学という ジャンル付けをされているものの、 「他人の目線で考えてみる」ことが 苦手になってしまった現代人にとって、 想像の仕方から教えてくれるような 手取り足取りの物語だと思う。 今よりも、少し前の時代の港町で育つ主人公。 父親は漁師で、母はいない。 小学校の同じクラスにも主人公と同じ、 親が漁師の子供がいたり、 母親と二人で暮らす女の子がいたり。 人それぞれの境遇を持つ、 教室という小さな社会で育てられる子どもたちは、 港町ならではの「漁師や漁業について勉強しよう」 と提案する先生と巡り合う。 先生に賛成の人もいれば、やるならば もっと他のことを勉強したいという人もいる。 興味の範疇や、趣味や特技など、 同じ地区に住んでいても 身の回りが少し違うだけで、 違う意見が出る教室の雰囲気が読んでいて 好きだった。 海に魚がいなくなったのはどうしてなのか? そんな壮大な問題を、さまざまな角度から 調査するひたむきな姿がとても眩しかった。
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音楽でいうと秦基博みたいな本(そして作者) 心身に丁度良い温度で進んでいく物語それを紡ぐ文章はあまりにもの読みやすさに楽に進んでしまいそうだが(私自身もそうだった)、作者のテーゼや自然な描写に散りばめられた物語を淡く鋭く彩る描写、緊張感のある場面ではピリリとした空気間を出す文章。...
音楽でいうと秦基博みたいな本(そして作者) 心身に丁度良い温度で進んでいく物語それを紡ぐ文章はあまりにもの読みやすさに楽に進んでしまいそうだが(私自身もそうだった)、作者のテーゼや自然な描写に散りばめられた物語を淡く鋭く彩る描写、緊張感のある場面ではピリリとした空気間を出す文章。緩く読みやすそうでありながら示唆に富むところのある、そんな一冊だったと思う。 終わりに関しては、最初は拍子抜けしたが改めて考えるととてもいい終わり方をしているなとも思う。日曜の夕方に読みたい一冊。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
漁港に住む漁師の息子健太を中心に、真っ直ぐで、時に不器用で、だけど、どこか人間としての温かみを感じさせる人間臭いやりとりに、ジワジワっとあったかい気持ちになれる一冊。子供達の「素直な目」で見た世界感と、そんな子供たちを1人1人の人間として対等に接する大人達の、バランスが良いんだろうなー。灰谷さん、やっぱり好きだなー。
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