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高坂正堯著作集(第5巻) 文明が衰亡するとき
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高坂正堯著作集(第5巻) 文明が衰亡するとき

高坂正堯(著者), 高坂正堯著作集刊行会(編者)

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高坂正堯著作集(第5巻) 文明が衰亡するとき

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商品詳細

内容紹介 内容:世界地図の中で考える. 文明が衰亡するとき. 近代文明への反逆. 論文選:衰亡は繁栄の絶頂にはじまった. 国際関係における異質論. 解説:高坂さんは、なぜ衰亡を論じたのか 塩野七海著
販売会社/発売会社 都市出版/
発売年月日 1999/10/10
JAN 9784924831841

高坂正堯著作集(第5巻)

¥6,050

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2011/05/29

・衰亡論 = 「驕る者は久しからず、諸行無常の響きあり」の浪花節。 ・新しい技術の導入には必ず大きなリスクを伴う。一般に、ある技術に優れていて、それによって成功しているものは、新技術をためらう傾向がある。 ・優れた文明は自国以上に広く妥当する理念を持ち、それを広める力を持つ(...

・衰亡論 = 「驕る者は久しからず、諸行無常の響きあり」の浪花節。 ・新しい技術の導入には必ず大きなリスクを伴う。一般に、ある技術に優れていて、それによって成功しているものは、新技術をためらう傾向がある。 ・優れた文明は自国以上に広く妥当する理念を持ち、それを広める力を持つ(普遍主義的)。そして、その理念の妥当性とその大きな力故に、その文明が広がって行く時期は、恐らく最善の時期であろう。しかし、成功故に、優れた文明はやがてその理念の妥当する範囲を超え、その力に余る目標を追求するようになる。その時、経験に基づく知恵から、行き過ぎにブレーキを掛ける人は少なくなっている。こうして、普遍主義の文明は挫折するのである。 ・「美徳でさえも過剰になれば害をもたらす」モンテスキュー ・現代の「競争社会」は、過去の「身分社会」と比べて公平な社会だが、成功と失敗の差が大きすぎて、ごく僅かな能力の差や運によって、余りにも異なった結果が出るという点では不公平がもたらされる危険がある。 →福祉制度が必要。 ・アメリカ軍は見事な一撃によって相手を崩すのではなく、膨大な火力を集める事によって相手を圧倒する。(物量作戦) ←「ローマは兵站(ロジスティクス)で勝つ」と同じ? ・限定戦争(ゲリラ戦)ではアメリカの巨大な力は生きてこない。 ←ローマも広い場所での会戦は得意だったが、ゲリラ戦は苦手だった。 ・日本の戦後の農地改革で成功したラデジンスキーも、ベトナム戦争前の南ベトナム(サイゴン政府)での土地改革は失敗した。 ・骨董品店の象 …アメリカは骨董品店に入ってきて手伝いをしようと思って動き回る大きな象みたいなもの。力もあり、善意なのだが、結果的には、骨董品を破壊するだけである。 ・ローマの素晴しい道路ににも関わらず、陸上の物資輸送能力はまことに限られていた。 ←牛馬に付けるくびきが、現在と異なり、馬の喉笛を押さえる位置に付けて、馬の動きを制御する仕組みだった。その為、重い物を引っ張って馬の喉が詰まってしまわない様に、現在の1/4ぐらいの力しか出せなかった。 ・1602年の法令により、ヴェネツィア船籍の船と外国船籍の船を区別し、ヴェネツィア船籍の船を優遇。自国船優先主義は失敗し、外国船はヴェネツィアに寄稿せず、イタリアの他の港に行くようになり、海運業はますます衰退した。保護主義が衰退を防ぐという事はまずないものである。 ・税はある程度以上重くなると、特例措置が不可避となり、それは必ず必然的に濫用される事になる性質を持っている。重税と特例措置との濫用がいたちごっこを始めるようになると、財政は本物の危機に陥るのである。

Posted by ブクログ

2010/02/16

大学で指定された課題図書だったのでしぶしぶ購入したのだが、内容が面白く最後まで夢中で読み切ってしまった。 事実を羅列するだけでなく、著者自らの価値観や経験、考え方がふんだんに盛り込まれているのが何より面白かった。(これについてはあとがきで、高坂自身も軽い気持ちで書いたとある) と...

大学で指定された課題図書だったのでしぶしぶ購入したのだが、内容が面白く最後まで夢中で読み切ってしまった。 事実を羅列するだけでなく、著者自らの価値観や経験、考え方がふんだんに盛り込まれているのが何より面白かった。(これについてはあとがきで、高坂自身も軽い気持ちで書いたとある) とりわけ面白い議論だと思ったのが、社会の大衆化が文明の衰亡につながったとする見解であった。民主主義のもと、自由な風土があるからこそ現在のような政治システム、娯楽や文化などがあるわけで、私はいまの状態を否定的には考えてはいない。しかし、現在の大衆文化を理解しつつも、冷めた目であるべき姿を長期的視野で考えられる社会的リーダーが、いまの社会の寿命を延ばすには必要であろう。

Posted by ブクログ

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