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奇蹟の輝き 創元推理文庫
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奇蹟の輝き 創元推理文庫

リチャード・マシスン(著者), 尾之上浩司(訳者)

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奇蹟の輝き 創元推理文庫

定価 ¥1,496

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 東京創元社
発売年月日 1999/04/23
JAN 9784488581015

奇蹟の輝き

¥220

商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2024/03/14

・リチャ-ド・マシスン「奇蹟の輝き」(創元推理文庫)を読んだ。本書は第4版、去年の復刊フェアの一冊である。初版が20世紀終はりだから読んでゐても良ささうに思ふのだが、私はこれを読んでゐない。買つてもゐない。気がつかなかつたのか、読まうと思はなかつたのか。いづれにせよ私には無縁の本...

・リチャ-ド・マシスン「奇蹟の輝き」(創元推理文庫)を読んだ。本書は第4版、去年の復刊フェアの一冊である。初版が20世紀終はりだから読んでゐても良ささうに思ふのだが、私はこれを読んでゐない。買つてもゐない。気がつかなかつたのか、読まうと思はなかつたのか。いづれにせよ私には無縁の本であつた。ところが今回は気がついて買つた。本書の評価は高いやうで、映画化もされてゐるらしい。さういふのとは無関係に買つた。そして読んで、これが稀有なラブストーリーであることは分かつた。ただ、私はかういふのが好きではない。ラブの方ではなく、作品の舞台がである。「訳者あとがき」に出てゐる、プロデューサーのスティーヴン・サイモンの感動は特殊な場で愛を貫くことからくるのだらう。それが「愛と生命の神秘に魅せられ」(406頁)といふことなのであらう。確かに「愛と生命の神秘」かもしれないと思ふ。最後に輪廻転生が出てくる。私には意外だつたのだが、愛を貫くためには是非とも必要なものなのかもしれない。しかし、個人的には今一つ好きになれない物語であつた。 ・物語の構成は実に分かり易い。起は、主人公クリスの交通事故死、その死を直ちに受け入れられない。承は、死を受け入れ、クリスは「常夏の国」にゐると知る。転は、妻アンの死である。ここから冥界巡りが始まる。結は、めでたしめでたしで終はる。実を言へば、物語の目次も4つに分かれてゐる。見え見えなのである。かうも見事に構成されたことを明示する作品が多いのかどうか。しかし、起承の舞台の描写には、違和感と言ふよりも既視感とでも言ふべきものがある。既視感、つまりどこかで見たやうな感じである。これをマシスン自身は巻頭の「読者に」でかう書いてゐる、「本書の創作面はごく表面的な部分にかぎられている。 登場人物と、その人間関係だ。(原文改行)これら部分的な例外をのぞく諸々の記述は、もっぱら調査にもとづいて書いた。」 (11頁)その資料一覧が巻末にある。すべて英語文献であらう。だからタイトルから想像するだけなのだが、それでも死後の世界や霊界通信の類ではないかと思はれる。マシスンはかういふ書の都合のよい部分を抽出して物語に仕立て上げたのであらう。「かすかな声が聞こえてきた。なにを言っているのかはわからない。ぼんやりと、そばに立つ人影が見えた。両目を閉じていたの に、それが見えたんだ。」(25頁)これは、日本的に言へば、幽明境を分かつことができない主人公の様子である。「苦心してかがみこみ、自分の顔をじっと見つめた。唇は紫になり云々」(29頁)ここでもまだ死を自覚できない。最後近くで、「男のそ ばに近寄り、死んでいるらしいと知った。それにしても、ぼくのベッドにほかの患者が寝ているとはどういうことだ?」(32頁)まだかうである。要するに、これらはクリスは肉体から精神が分離して己をながめてゐるといふ、よくある臨死体験の描写の変形であらう。さういふ描写を知らなければ既視感はなからう。私はよくは知らないが、何も知らないわけではないといふ程度である。それでも見たことがある、聞いたことがあるといふ感じを免れない。これは「常夏の国」でも同様で、ここは天国の一部であるらしいが、そこに書かれてゐることもどこかで見たやうなものである。マシスンは「記されている内容は、どれも型にはまったように同じだった。」(12頁)と書いてゐる。実際にあるのかどうかは分からないが、現状での死後の世界への認識は似たやうなものであるらしい。これがこの物語の最大の欠点であらう。それをマシスンの筆力、想像力が補つたのが本作であつた。

Posted by ブクログ

2022/01/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

交通事故で死亡したクリスは、現世に愛する妻アンと子どもたちを残し「常夏の国=天国」へとたどり着いた。いずれ寿命を迎えて天国へやってくるアンを待つはずだったが、夫を失った絶望でアンは自殺してしまう。自殺したアンの魂は地獄へ囚われ、彼女を救うためにクリスは地獄へと赴くが…。天国の描写が色鮮やかで、かえって地獄の陰鬱とした描写を際立たせる。生前アンがしてくれたことを一つずつ上げ、感謝の言葉を伝えるところはなかなかぐっとくる。果たして私もこんなに妻を大切にできているだろうか。ってちょっと反省してしまうほどクリスとアンの絆は強かった。映画の方も観てみたい。

Posted by ブクログ

2016/04/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

こちらに感想を書いています。 霊界映画『奇蹟の輝き 』 (04/19) http://ameblo.jp/rimacosmos/entry-12151952068.html http://rimaroom.jugem.jp/?eid=1900

Posted by ブクログ

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